アメリカザリガニ「特定外来生物」指定へ。捕獲は?飼育はどうなる?

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

アメリカザリガニが日本上陸

今日、5月12日は「ザリガニの日」だそうです。95年前(1927年)の今日、アメリカから移入されたことを記念して制定されたんだとか。

ただ、この記念日もいつまで続くことやら……でして。

ウシガエルの餌用として当初、鎌倉にある鎌倉食用蛙養殖場に27匹持ち込まれたアメリカザリガニ。これがある日、養殖場を脱走してしまいました。

あれよあれよと言うまに日本各地へと分布して、今ではザリガニといえばアメザリ、と皆が連想するほど全国どこでも見られる水生生物として定着しています。

多くの家庭で飼育され親しまれてきたアメザリが、いま転機を迎えています。

現在、開かれている国会での法改正で、ミドリガメ(アカミミガメ)らとともに「特定外来生物」として新たに規制対象となる見通しなのをご存知でしょうか?

水草を切ってしまうことで他の水生生物の棲家を奪ってしまうことや、摂食により水生生物群集への影響を懸念してのもの。

子どものころに一度は、アメリカザリガニを飼育したことがある人も少なくないはずです。

「生きものを飼う」、最初の一歩として子どもたちからその機会を奪ってしまうのもいかがなものか。そんな温情の声もいっぽうであるようで、法案成立となっても、個人での捕獲飼育は認める方向だとか。ただし、飼っているザリガニの放出や輸入、販売、購入については規制される見通しです。

そもそもは食用ガエルの餌として、つまりは人間のために持ち込まれたもの。それがひとたび野外に出てしまったことで、もう取り戻せなくなってしまった。

強い繁殖力や適応能力もあるでしょうが、馴染みのある生きものが次々と特定外来生物に指定される現状は、どこかで寂しい思いを抱かずにはいられません。

それでも、この20年足らずのあいだに、42種から156種まで増加していることを思うと、いかに自然の生態系を維持することが困難なことなのかがわかりますね。

生きものを守るために生きものを駆除する。どこか矛盾を感じる特定外来生物とアメリカザリガニのお話でした。

Top image: © iStock.com/Quanthem
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。