アメリカに不法入国したら、どうなると思いますか?

3年前の7月。

1人の男性が、メキシコからアメリカへと、背丈の2倍以上はあるだろう壁を乗り越えた。目の当たりにした僕と友達は、「どうなるのか?」や「成功できたかな?」と話していた。

だけど、1分後には、鼓膜が痛くなるような、心がざわつくようなサイレンが鳴り響いた。

決死の覚悟の逃亡は、きっと失敗に終わったのだと思う。

と、このような記憶がフラッシュバックしたのは、「トランプ大統領がアメリカ・メキシコ国境に建設予定の壁の試作品を視察した」という旨のニュースを知ったからだった。

ちょっとここで立ち止まって、分析してみたい。

男性が国境を越えた1分後には、ボーダーパトロールが出動していた。

僕が前述の経験をしたのは、カリフォルニア州サンディエゴとメキシコの都市ティファナの国境沿い。そこでは、厳重な警備をしているようだ。アメリカの防衛体制は、すでに秀でている。

対して、おそらくメキシコ人だろう男性。

高さ2.5mはあるような壁を、電柱を使いながら、乗り越えていた。何が彼を駆り立てたのかは分からないが、それなりの覚悟があったのは間違いない。

言いたいのは、どんなに高く厚い壁を建設しても、人生を変えようと決意した人はそれを乗り越えるだろう、ということ。実際にテキサス州やニューメキシコ州などでは、多くが数日間かけて越境していると聞く。

本当に必要なアクションって、もっと根本的なものではないだろうか。


今回は、ニュースをもとに自由に語ってしまいました。だけど、新しい情報に出会うというのは、記憶を掘り起こしたり、全く考えもしなかったことを考えさせる力があるんだと思います。

そんなニュースをピックアップしていけたらいいなっていう不定期連載です。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。