人類最古のギモン、永遠のテーマに終止符!?
何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。
それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。
アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?
ニワトリの日
今日、2月8日は「ニワトリの日」。
2(に)8(わ)でニワトリ。単純です。普段なにげなく口にしている鶏肉ですが、命をいただいているという意識をもって、ニワトリに感謝しようねという、尊い目的があるんだそうです。
それはそれでOK。が、ここでお伝えしたいのは、語呂合わせで記念日制定のような“単純”な話じゃありません。
あの人類永遠のテーマについて。
そう、
卵が先か、ニワトリが先か……
誰もが一度は考えたであろうこの“どっちが先”か問題。古くは古代ギリシャの時代から、賢人たちを悩ますテーマだったとか。
かのアリストテレスでさえ「同時に現れた」みたいな、なんとも苦しい解釈だったという話も。
遺伝学、進化生物学、古生物学……科学がなんでも解明してくれる現代においてなお、決着をみないパラドックスは、信仰や宗教によっても意見が分かれるところ。
ゆえの、永遠のテーマ。
それが……
世界をザワつかせるニュースが発表されたのは、2010年6月のこと。
英シェフィールド大学とウォーリック大学による共同研究で、彼らは「ニワトリが先」の可能性を示唆したのです。
研究によれば、卵の殻とニワトリの卵巣の両方に含まれるタンパク質「ovocledidin-17(OC-17)」に着目。これがニワトリの体内で殻の結晶化を促進させる働きがあることを突き止めました。
このタンパク質が卵巣の中になければ卵が形成されないことが判明。よって、ニワトリが存在しなければ卵もまた存在できない、と結論づけたというワケ。
科学的根拠をもって示した「ニワトリが先」論に、
永きに渡って議論されてきたテーマに幕
かと、思うじゃないですか?
ところがです。そうは簡単に物事は収まらなかった。
研究結果に「卵が先」派は猛反発。卵の形成にOC-17以外のタンパク質を用いる別の鳥類の例を持ち出し、鳥類が爬虫類から分岐する以前から卵の形成に使われてきたタンパク質の存在を主張し、真っ向からこれを批判。
結局のところ、卵とニワトリ、どちらが先なの?
その答えを探す終わりなき旅は、まさしく哲学。存在とはなにか?幸せとは何か?を問われているようなものなのかもしれません。
大げさに言えば、ですが(笑)