あるラッパーの想い「人種っていう考え方」自体が間違ってない?
僕がキューバに訪れた時には、よく中国語で話しかけられた。また、アメリカでは韓国人に間違えられることが多かった。見た目が似ているからだろう。その度に、どこの出身?と一言聞くだけで解決できるのにと思っていた。
このような偏見と戦うのがアメリカ人ラッパーのPrince EAさん。今回作られた動画には、人種という考えは間違っているのではないか、というメッセージが込められている。
DNAのおかげで
自分のルーツが知れた
ここでは、歌のようにも聞こえる彼の想いを一部紹介。
誰もが複雑な背景を
持っている
「俺は自分のプロフィールを埋める時にどの人種にチェックを入れればいいのか分からない。
あなたがどう思うかは知らない。でも、何人かの答えは予想できる。『黒人』だろ?」
「でも俺のDNAは、西アフリカが72%、イギリスが14%、西ヨーロッパが7%、東ヨーロッパが3%に、フィンランドが3%らしい。
さあ、教えてくれ。どのボックスにチェックを入れればいいのか。もし1つ選んだら、あとは関係ないのか?
ただ社会が決めた枠に当てはめられて、俺の受け継いできたモノは無視されるのか?」
型に当てはめるのは
ただの偏見だ
「社会は俺たちがある一つの人種だと決めつける。そして、イメージを植え付ける。それでも、強く固く絆を深め、これで良いのだと思い込んできた。
だけど、このDNAの結果で分かった。人種はただ人をカテゴライズするこじつけだ」
「もちろん、人種に誇りを持つことは悪いことではないし、止めはしない。
でも、この小さいボックスに本当の自分を当てはめたいのか?それよりも大切なことがあるだろ」
みんな
どこかで繋がっている
「実際、”あなた”というストーリーの方が大事。これは本を表紙の良し悪しで評価しないのと同じ。
人は肌の色で判断されるべきではないんだよ」
「DNAが証明してくれた。俺たちの祖先はどこかで繋がっていた。
根っこの部分はみんな一緒だ。
そう、俺たちは『人類』という大きな木なんだ」
彼の場合、移民の国アメリカで育ったからこそ、人種という言葉が頻繁に使われ、偏見が多くなってしまったのかもしれない。アクセントが強いので聞き取るのは大変だけど、”彼の熱い想い”を体感してみてほしい。