「ミントの香り」にまつわる「切なすぎる物語」

何気ない一日に思えるような日が、世界のどこかでは特別な記念日だったり、大切な一日だったりするものです。

それを知ることが、もしかしたら何かの役に立つかもしれない。何かを始めるきっかけを与えてくれるかもしれない……。

アナタの何気ない今日という一日に、新しい意味や価値を与えてくれる。そんな世界のどこかの「今日」を探訪してみませんか?

ハッカの日/ペパーミントデー

夏の定番カクテル「モヒート」。

ラムをベースにしたすっきりとした風味&喉越しは世代や老若男女問わず愛される一杯ですが、そんなモヒートに欠かせないものといえば瑞々しい色味と香りが特徴の「ペパーミント」です。

今日6月20日は、ミントの和名である「薄荷(はっか)」を「20日(はつか)」にかけて「北海道北見市まちづくり研究会」が定めた「ハッカの日/ペパーミントデー」です。

この記念日、そもそも北見市がペパーミントの主要な生産地であったこと、そして北海道がもっとも爽やかで過ごしやすいのが6月であることなどから同研究会が(オフィシャルサイトによると「勝手に」w)制定したものなのだとか。

さて、ペパーミントに代表されるハーブの一種・ミントですが、その語源を調べてみると、じつに物悲しいストーリーが......。

ミント(mint)という単語は、ギリシャ神話に登場するニンフ(妖精)の「メンテ(menthe)」を起源にもつとされているのですが、死後の世界である冥府の王・ハデスがメンテを見初めたことが悲劇のはじまりでした。

冥王の移り気を知ったハデスの妻・ペルセポネは嫉妬に狂い、可憐なメンテを原野に生える草に変えてしまったのだとか。

野草へと姿を変えられてしまった妖精・メンテは、必死に自らの存在をアピールします。が、植物に声をあげられるはずはありません。その強い想いは、強い香りとなって宙に漂うのでした──。

「ハッカの日/ペパーミントデー」にまつわるミントのお話、いかがでしたか。

こんな逸話を知ってから味わうモヒートは、いつもと一味違う......かも?

Top image: © iStock.com/druvo
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。