デュア・リパ主催、自由のための「愛のフェスティバル」

今年8月、現大統領であるヴィヨサ・オスマニ・サドリウからコソボ共和国名誉大使に任命された、世界的歌手のデュア・リパ

実は、コソボは彼女の家系的なルーツ。

デビューから大ヒットを生み続け、ブリティッシュ・アワードにも輝く世界トップクラスの影響力を持つ彼女は、同じくシンガーである父と共にコソボ国内最大級の音楽イベント「サニーヒル・フェスティバル」を主催している。

同国はバルカン半島の小国で、かつて苛烈な戦争を経てユーゴスラビアの解体から独立した国。彼女の母はサラエボ出身だったため、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の激化に伴ってイギリスへと避難したのだ。

© dualipa/Instagram

名誉大使授与式の写真を載せたインスタの投稿には、以下のように綴られている。

「母国を代表して活動できることは大変光栄です。世界的な功績によって変化をもたらすことができるよう、これからも尽力していきたいと思います。コソボの若者たちには、ビザの自由化、渡航の自由、そして大きな夢を持つ権利があります」

途上国であるコソボや紛争時に避難した難民たちの中には、貧しさ故に教育を受けられなかったり自由に活動ができない若者が数多くいる。

このフェスは彼らを支援するためのものであり、収益はリパ父娘が設立した「サニーヒル財団」によってコソボの人々の支援に贈られるのだ。

また、自らフェミニストであることを公言しているデュアは、LGBTQ+の平等や人権保護に尽力したり、音楽業界における女性の地位向上のためさまざまなアクションを発信している。

世界的な女性シンガーの勇姿。女性シンガーとして、またコソボの名誉大使として、慈愛に満ちた彼女の今後に注目したい。

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Top image: © Samir Hussein/WireImage
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