20年ぶりのアギレラ『Beautiful』が、現代の子どもたちが抱える「闇」を映し出す
世界的歌姫クリスティーナ・アギレラが、自身の代表曲『Beautiful』を再リリースした。
「どんなことがあろうとアナタは美しい」というメッセージを込めたこの曲。
最初のリリースは2002年11月16日と、今からちょうど20年前のこと。当時はグラミー賞を受賞し、2011年にはイギリスのLGBTQコミュニティ「Stonewall」が、過去10年間でもっとも当事者を勇気づけた曲として挙げている。
そして先日、「2022 Version」として新たなMVが公開された。後半には彼女からのこんなメッセージが。
「リリースしてからの20年間、SNSは私たちの身体やメンタルに対する考え方に影響を与えた」
主人公は現代を生きる子どもたちだ。
今、この時代だからこそ心に響く『Beautiful』。その映像とともに聴き入ってほしい。
© Christina Aguilera / YouTube
スマホから流れる「より外見が美しくなるためには──」という発言など、SNSに囲まれて育った若者たちが直面している“リアル”を示唆した数々のシーン。
近年、SNS使用時間が思春期の子どもたちの精神にさまざまな影響を与えている可能性があることが指摘されている。動画内に登場する調査によると、自身の体型に対するネガティブなイメージ、摂食障害、さらには自傷行為など。そうした影響に少なからず関連性があるようだ。
メンタルヘルスに関するメッセージを添えて終了するこのMVを観て、私たち大人が考えるべきこととはなんだろう。
メディアリテラシーの教育やカウンセリングの推奨、心のサポートを受けやすい環境づくりなど、できることはきっと少なくないはずだ。
Top image: © Gisela Schober/Getty Images for amfAR