「希望と平和の言葉」が宇宙で放送?
教皇の言葉、宇宙へ──。
ローマ教皇庁(バチカン)の発表により、フランシスコ教皇の「希望の言葉」を載せたナノブックが宇宙へ輸送されることが明かされた。
2021年に出版された書籍『Why Are You Afraid? Have You No Faith?』をナノブックへ変換。この本には新型コロナウイルスにより不安を感じた信者たちに教皇が贈った言葉などが記されており、2020年3月にサン・ピエトロにて行われた「urubi et orbi(ローマと世界に対して発信される、公式な祝福)」も収録されているそう。
ラテン語で「希望の衛星」を意味する「Spec Satelles」は、6月10日にSpaceXのロケットに乗せられて宇宙へ送られた後、イタリアの「D-Orbit」社が開発した衛星船「ION SCV-011ION」へ届けられる予定。
この衛星には無線送信機が搭載されており、軌道上では希望と平和をテーマにした教皇の言葉が放送される予定だという。
発表には「祝福の言葉を打ち上げることで、教皇の祈りと祝福、そして希望への呼びかけがあらゆる人に関連し続けることを示したい」とある。
カトリック信者のみでなく、あらゆる人に平和への意志を届けようというもののようだ。「いち宗教の権威」というよりも、ひとりの「人道者の金言」として捉えたい。
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