誰もが表現者になれる世界に。ALSを抱えるアーティストが「目で演奏できる」DJツールをお披露目

ALS啓発を目的とした音楽フェス「MOVE FES. 2023 Supported by AIRU」が、6月18日(日)に東京・EX THEATER ROPPONGIにて実施される。

2016年より行われてきた本フェスは、ALSを患いながらクリエイター・アーティストとして活動を続ける武藤将胤(むとう・まさたね)氏が企画・演出を担当。

彼が抱えるALS(筋萎縮性側索硬化症)は、 意識や五感は正常のまま体がだんだんと動かなくなり、やがて呼吸障害を引き起こす病。平均余命は3〜5年とされ、身体能力とともに発話能力も失っていく。2023年現在、有効な治療法が確立されておらず、指定難病のひとつに数えられる。

そんなASLと闘う武藤氏は毎年、脳波で想いをラップする「BRAIN RAP」や、ユニバーサルファッションのランウェイなど、ボーダーレスを実現する新たな試みに挑戦。
そして注目の今年のテーマは、『UNREAL REALITY. 非現実的な現実』だ

今回、武藤氏はこれまでに“視線”を使ってDJ・VJを操作してきた経験を活かし、誰もが表現者になれるようにと「目で演奏できる」DJ・VJツールを開発。こちらはイベント当日にお披露目される。

披露されるオリジナル楽曲はすべて「視線」による入力で作詞や作曲されたもので、様々なアーティストとのコラボも見られるとのことだ。

武藤氏の肉声をもとにして作られた音声合成の語りVRアートも織り交ぜられ、「非現実な現実」をとことん体験できる今回のイベントは、ALSを患う人だけでなく、体に不自由を抱える人、あるいは不自由のない人でさえも、表現の可能性にワクワクしてしまうような、そんな内容となっている。

また6月23日からは、同氏のこれまでの挑戦を描いたドキュメンタリー映画『NO LIMIT, YOUR LIFE』が全国公開。彼の友人でもある石原さとみをナレーターに迎え、「人生に限界を決めない」と決意し生きる彼のリアルな半生を届ける作品だ。

すべての人が自分らしく挑戦できるボーダーレスな社会を目指して、今もなお進行するALSを抱えながら活動する彼の挑戦に、ぜひ注目してほしい。

©一般社団法人WITH ALS

『MOVE FES. 2023 Supported by AIRU』

【会場】 EX THEATER ROPPONGI (〒106-0031 東京都港区西麻布1-2-9)

【日時】2023年6月18日(日) 17:00〜21:00予定(15:30開場予定)

【主催】一般社団法人WITH ALS

【問い合わせ】info@withals.net

【チケット購入】以下のいずれかから。

クラウドファンディングサイト:https://camp-fire.jp/projects/view/662891

ZAIKOサイト : https://withals.zaiko.io/e/movefes2023

Top image: © 一般社団法人WITH ALS
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