東急不動産本社に「デニムでできた床」が使用された理由。

デニムが床材に生まれ変わる──。

そう言われてもなんのことだか訳が分からないが、実際、東急不動産株式会社の本社ビルには、デニムからできた床材が使用されているというのだ。

これは、衣類の製造時に出る端材から集積材を開発している家具ブランド「urgent undo」が手がけたもので、その名も「DENIM STONE」

©beero inc.

繊維・アパレル業界は大量のCO2排出に加え、水の汚染や作られた衣類の大半が焼却処分されている点など、多くの課題を抱えている。

それをなんとか減らそうとするなかで、これまでは主に家具に使用されてきたDENIM STONEをよりアップサイクル量を大規模にする目的で建材としての開発が進められたのだ。

現状、3段階の密度調整が可能だというDENIM STONEだが、もっとも密度が低いものでも1㎥あたり413kgの温室効果ガス削減が可能となる。

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東急不動産では、自社オフィスはもちろん、運営する商業施設やホテル、リゾートなどの使用電力を100%再生可能エネルギーに切り替えるなど、サステイナブルな取り組みを続けてきた。

その考えと、DENIM STONEが持つ美しさ、耐久性、そしてメンテナンスすることで長く使え、万が一廃棄する場合でも打破して再生できる点などが、今回の建材採用の背景だそう。

風合いなどのデニムの良さをしっかりと残しつつ、建材としても申し分ない性能を備えたDENIM STONEは、アパレル業界にとっても希望の光となるかもしれない。

Top image: © beero inc.
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