コーヒーの「健康効果」は、あなたが思っている100倍スゴイかもしれない
朝の目覚めを優しく迎えるブラックコーヒー。仕事の合間に心地よい休息を与えてくれるカフェラテ。友人との会話を盛り上げるエスプレッソ──。
私たちの生活には、じつにさまざまな形でコーヒーが存在している。しかし、その香ばしい一杯が、ただ私たちをリラックスさせるだけでなく、健康にも深く関わっていることをご存知だろうか。
コーヒー摂取で
寿命が伸びる可能性!?
コーヒーの効果というと、「カフェインによる覚醒効果」や「香りによるリラックス効果」などが一般的に知られているが、最新の研究によれば、コーヒーにはそれ以上の驚きの健康効果があるという。
まず、コーヒーが心臓病や2型糖尿病の予防に役立つという研究結果がある。こうした病気のリスク低減には、コーヒーに含まれるカフェインをはじめ、ポリフェノールなどの抗酸化作用を持つ物質や、その他の植物性化合物の働きが関係しているという。日本における調査でも、1日に3~4杯のコーヒーを飲む人は2型糖尿病を発症するリスクが男性で約17%、女性で約38%低下するとの結果も。
そして、コーヒーは長寿にも貢献する可能性があるとされる。「ヨーロッパ心臓病学会」による研究では、1日数杯のコーヒーを飲むことで、寿命が延びる可能性があると報告されている。この効果は、カフェインが含まれたコーヒーだけでなく、カフェインフリーのコーヒーやインスタントコーヒーでも見られるようだ。
さらに、コーヒーはうつ病のリスクまで下げてしまう可能性があるらしい。1980年〜2015年にかけて行われた複数の研究のメタ分析によれば、コーヒーを1杯飲むごとにうつ病のリスクが8%下がるとのことだ。これは、コーヒーに含まれるカフェインが中枢神経系を刺激し、エネルギーレベルを上げる効果があるためだと考えられている。
ただし、メリットばかりでもないのが
コーヒーという飲み物
……と、メリットばかりに思えるコーヒーだが、摂取にはもちろん注意も必要だ。多くの人がご存知のように、コーヒーに含まれるカフェインは適量を超えると不安やめまい、脱水症状を引き起こす可能性がある。
また、カフェインには依存性があるため、定期的に摂取していたカフェインを急に止めると頭痛やイライラ、疲労、うつ病の症状が現れることもある。厚生労働省によれば、カフェインの摂取量は最大でも1日に400mg(コーヒーをマグカップで約3杯)までとしたほうがいいようだ。子供や妊婦、授乳中の場合は、さらに少ない摂取量にとどめる必要がある。
コーヒーという存在が、私たちの健康を支える強力なパートナーとなっていることを改めて認識しつつも、自分の体調や生活スタイルに合わせながら適切なぶんだけ取り入れたいものだ。
※本記事は一部の研究結果を元にした情報を提供するものであり、全ての人に当てはまるわけではありません。また、健康に関する情報は個々の体調や病歴を考慮した上で専門家の意見を求めることが重要です。本記事の情報だけで自己判断をせず、必要に応じて医療機関を受診してください。