あぁ、甘いコーヒーもいいじゃないかと思った「シンガポール」
多国籍な国、シンガポール。そしてなぜかコーヒーが甘い国、シンガポール。
そんなシンガポールに「だんだんサードウェーブコーヒーの波が押し寄せている」と聞き、遊びに行ってきました。
前回行ったのは5年前。そのときはまだそういうコーヒー屋さんはほとんどなく、とにかくトロンと甘い味が定番でした。今回もいろんなコーヒー屋さんをまわりましたが、この旅で何となく「シンガポール=甘いコーヒー」の理由がわかったような...。
「暑い気候」と「甘さ」は
意外に合うのかも
やってきたのは「NYLON Coffee Roasters」。なぜか集合団地内の1階部分、しかもちょっとわかりにくい奥のほうにあります。
普通に歩いていたら絶対に見つけられない場所にある、というのも「知ってる人だけが来てくれたらいい」という勝負に出ている感じがして、グッときます。
店内はシンプルそのもの。無駄なものもなく、大きなカウンターテーブルがあるだけ。椅子も2〜3脚しかありません。そして「Roasters」と名が付くだけあって、奥には大きな焙煎機。しかも2機!
肝心のコーヒーですが、本当ならドリップで味を見たいところ…でも、いかんせんシンガポールは暑い! ひんやりした夏のシアトルに慣れている私にとっては、湿度高めのサウナ状態(水風呂なし)。
こんななかでホットを飲んでも楽しめない、と思いアイスラテにしました。
おいしいです。本当に。優しくて、ほろっと苦くて、ミルクの甘さととってもマッチしています。暑いのでアイスコーヒーがスッキリしていいかなと思いきや、甘いミルクがおいしかったんです。グッドチョイスでした。
でもあれ、ちょっと待って…。
今までラテが飲みたかったのは雨の日や曇りの日、寒い日でした。暑くて湿度ムンムンの日は、ミルクや甘い飲み物だと口の中がモワッとなる気がして、あまり飲む気になりませんでした。
なのに、「暑い気候と甘さ、意外に合うかも?」と急にハッとしたんです。
というわけで、次はシンガポールのそこら中にある「コピ」へ行ってみました。スタンダードがすでに甘いコーヒーです。そこからさらにカスタマイズする独特のスタイル。初めて行くと、注文の仕方にドギマギしてしまいます。
「OとC」って?
まずメニューでコーヒーを探すと「Kopi、Kopi O、Kopi C」とあります。知っていて当たり前と言わんばかりに「O」も「C」も説明がありませんので、あしからず。
「Kopi 」は普通のコーヒーかと思いきや、コンデンスミルク入りコーヒーです。「Kopi O」は砂糖入り、そして「Kopi C」はエバミルク入りです。
私は思い切って「Kopi C」にしてみましたが、デザート感覚でおいしかったです。暑い外にいる間は「さっぱりとした冷たいブラックで引き締まりたいな」って思っていたのが、冷房がガンガンに入っている室内に入ると、急に甘いのが欲しくなってしまうのはなんででしょう?
これまで東南アジアでは、ペットボトルの緑茶を買えば、飲んだ瞬間に騙されたかと思うほど甘かったり、コーヒーも誰も頼んでないのに勝手に甘かったりで、茶葉とコーヒー豆を冒涜している!と思っていたけれど、その土地でそれが多くの人に愛され人気なのには、やっぱり理由があるんですね。
暑い国には甘めの飲み物が合うかもしれない予感、高まっています。