TikTokが「最強の検索ツール」になる未来が近づいている?

いまや莫大な人気を誇る動画アプリ「TikTok」。

動画アプリとは言うものの、近日ではショート動画やSNS用途に留まらず、若者にとっての「検索エンジン」としての地位も確立されつつある。その検索精度についてはかなり微妙であるのも事実だったが、新たな報道によれば、どうやら本格的にこの肩書きをモノにするつもりらしい。

TikTokが、Googleの検索結果をアプリ内で統合する可能性が報じられたのだ。

「次世代の検索エンジン」を目指すTikTok

最近では、アプリ内で『Wikipedia』に基づく情報も表示されるようになっており、 「TikTokは新たな検索エンジンとして確立されつつある」とGoogleの検索エンジン関連の担当者も認めているのだそう。

彼によれば、若者のうち約40%は、ランチのお店を選ぶ際にGoogleやYahooといった検索エンジンではなく、SNSに分類されるTikTokやInstagramを利用しているという。

若者から見れば、この傾向は至って自然なものであり、SNSを検索ツールとして使用することに違和感を感じない人も多いのではないだろうか。

これは、現在の若者たちが従来の検索方法に頼るよりも、SNSを情報源として信頼するようになったということを意味している。SNSの影響力は増大し、今やTikTokは若者たちに「新たなライフスタイル」や「新しい価値観」をも提供しているのだ。

TikTokユーザーの多くは、旅行先に関する情報やライフハック系の動画、おすすめのレストランなど、それぞれが多種多様な情報を求めてアプリを利用している。従来の検索エンジンでは得られないような斬新な視点ユーザー起点の情報が、TikTokをより魅力的な存在にしているのだという。

TikTokがGoogleのような大手検索エンジンを抱合することで、従来のキーワードによるSEO対策にも変化が生じる可能性も指摘されている。オンラインメディアは、TikTokを活用した情報発信や、マーケティング戦略の見直しを進める必要があるだろう。

検索でも“多様性”が加速している

アプリや検索システムの成長に伴い、そこで得られる情報の多様性も増している。

TikTokの特徴である短い動画形式は、新しい発見や斬新なアイデアを素早く提供する手段として理に叶ったものだ。

YouTubeやVimeoといったそれまでの動画検索とは一線を画すこのスタイルは、ミレニアルやZ世代にとって、新たなライフスタイルと新しい価値観を提供してくれるツールとして、より一層注目されていくだろう。

一方で、Googleをはじめとする大手検索エンジンはユーザーのニーズに応える精度を向上させる、またはチャットボットを搭載して会話による情報提供を実現させるなど分化が進み、スピードに特化したSNSとは異なるアプローチで情報提供を図ろうとしている。

ユーザーの趣味や思考に伴い、ひとえに「検索」と言っても、その在り方は多様化する時代になってくるかもしれない。

今日は検索ツールとしてのTikTokのお話でした。

TikTokに限らず、最近はインスタのリール動画などもコンテンツが充実していて、大学の友達の間でも「TikTok/インスタで見たあのお店行ってみようよ〜」という会話が飛び交っているなと感じます。

GoogleとTikTokの検索エンジンが統合されるなんてことがあったら、もっとTikTokが便利になるな!!と感じる一方で、動画コンテンツ特有の「依存性」も若干怖いな。

Top image: © iStock.com/Elena Efimova
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。