ユーザー爆増中のBing、実験中の「新体験」が話題を呼ぶワケ

OpenAIを導入し、チャットボットを用いた大規模な改革が行われている「Microsoft」社の検索エンジン「Bing」。

Bingのチャットボットは評価が高く、先日は人間を脅すような言動が報告されるなど話題にもなってきている。ボットの評判に伴い、エンジン自体も着実に人気を獲得してきているようだ。

去る3月8日にMicrosoftが発表したところによると、Bingのデイリーアクティブユーザー数が1億人を突破したそう。

今年2月に件の“新しいBing”が提供されて以来、プレビューの参加者は1ヵ月で100万人を超え、瞬く間に1億人まで増加。このうち3分の1ほどは初めてBingを使うユーザーであり、チャットボットを目当てに利用を開始する人も多かったという。

実に、プレビューに参加したユーザーの3分の1は毎日チャットを利用しており、1ヵ月での累計チャット数は4500万回を記録している。モバイル版でも、AIに対応したアップデートの提供からわずか2週間でユーザー数が6倍まで跳ね上がったというのだから、チャットボットの影響力はかなりのものと言える。

さて、Bingの革新に伴って、再び勢いづいてきたMicrosoft。インターネットの基礎を築いた「Internet Explorer」が完全に機能を停止した一方で、BingやEdge(同社が提供するWebブラウザ)など、新たなサービスがインターネットの“次の時代”を作り上げようとしている。

同社のYusuf Mehdi氏は「検索の概念は刷新されつつある」との見解を示した上で、BingやEdgeのアップデートを「検索+回答+チャット+創造を統合した、新しい価値提案の実験」だと語っている。

現在大手であるGoogleは月間アクティブユーザーが10億人を超えているとされ、依然Bingとは大きな差がある。ただ、今は「実験」の範疇であるこの体験が定着していけば、新しい局面を迎えるかもしれない。

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