新たな女性の生き方「カタツムリ女子」って何?
女性の皆さん、「人生の幸せ」について考えたことはあるだろうか?
家族、仕事、食事、睡眠、お金……誰もが自分にとっての生き甲斐や、理想的なワークライフバランスを追い求めて生活しているはず。
一昔前、女性の社会進出を象徴する語だった“ガールボス”に憧れた女性は多いだろう。エンパワーメントを担っていたガールボスだったが、労働に疲弊する人が増える中で、このイメージが見直されているらしい。
今を生きる女性に提案したい、新たなライフスタイルがこちら。
「Snail Girl」すなわち「カタツムリ女子」だ。
これは、成功至上主義や仕事中心の生活から脱却し、ゆったりとした生活や自己ケアによって幸福な人生を追求するというもの。
仕事に疲れたら家に引っ込み、のんびり過ごす女性像をカタツムリに例えた言葉で、フェミニズムの文脈から見たスローライフの現代的解釈とも言えるだろう。
ガールボスはキャリアでの成功、つまり仕事が中心となる人生観であるのに対し、カタツムリ女子が目指すのは自分なりの幸福を大切にする人生。
この呼称の元は、2021年9月に『Fashion Journal』の記事のタイトルで使用された造語だった。
ハンドメイド商品を販売するショップ「Hello Sisi」のデザイナー兼創業者であるシエナ・ラドビー氏が、「ガールボスは終わり。私の“スネイルガール”時代が始まった」と語り、金銭的な成功に囚われない生き方を推奨したのだ。
ショップの創業者としてガールボス的存在だった彼女だが、当時は「ガールボスとして成功していると思われなきゃ」「予約でいっぱいで忙しそうに見せないといけない」といったプレッシャーを常に感じていたという。
そしてパンデミックの後、金銭的な目的を持った人生が必ずしも幸福に結びつくとは限らないことに気づき始めたそうだ。
この記事に呼応するように、今までのガールボスのイメージに疑問を投げかける若者たちは、新たな生き方を模索し始めた。
TikTokでは「lazy girl jobs」が広まり、多くのインフルエンサーが仕事以外の生活の喜びをどのように見出すのかアドバイスしたり、リラックスした朝の日課や散歩など、美的なライフスタイルのイメージを共有したりしている。
カタツムリ女子について、ニューヨーク大学スターン経営大学院のスージー・ウェルチ教授が『Insider』誌にメールでコメント。
「Z世代の若者は、ほぼすべての決断の中心に不安があり、回避策を講じて生活を設計したいという強い願望があります。 だからこそ、ガールボスという考えに幻滅したのです。」
女性が社会的な地位を得て大きな成果を成し遂げることがイケてる!──フェミニズムの文脈から、キャリアでの成功を目指すという考え方は一転。
時代はゆったりと自分らしく生きることを推奨し、追うべきは“カタツムリ女子”になったようだ。
あなたはこのライフスタイルについて、どう感じましたか?
人生の中で何を幸せに感じるかは人それぞれ。
それにしても、カタツムリのように家に帰りたい!と思ったらすぐに帰れるの、羨ましいです笑