ローマ教皇、同性カップルを祝福することを“条件付きで”許可
ローマ教皇は先月、司祭が同性カップルを祝福することを正式に許可すると発表。
「教会の教えに反する行為」として同性カップルへの祝福を禁じてきたバチカン市国だが、その立場は大きく覆されたことになる。
教皇はこれに先立ち、祝福を求める人に対しては、いかなる場合も「司祭としての慈愛」をもつべきとの考えを発表しており、同性カップルに寛容な姿勢を強調してきた。
今回の声明によって教皇のオープンな方針が具体化されたことは、LGBTQ+のカトリック信者や彼らを支援する祭司たちにとって喜ばしいニュースと言えるだろう。
ただし、この承認はあくまで部分的なもの。
バチカンの文書によると、同性婚の祝福は教会の通常の儀式や典礼と線引きすることが条件とされ、結婚が“女性と男性の結びつきである”という教義は維持される。
つまり、同性カップルの祝福は認めるが、同性婚そのものは教義上「罪」のままなのだ。
とはいえ、最近ではトランスジェンダーの人の洗礼が許可されたことも記憶に新しく、LGBTQ+の人々に対する教会のアプローチは着実に変化しているといえよう。
Top image: © Franco Origlia/Getty Images