紙くずが価値を生む「junk journal」。日本で流行の「紙くず日記」との違い

最近、TikTokでよくこんなコンテンツを見かけるようになった。

不要な紙や雑誌、包装紙など“がらくた”とも呼べる紙の切れ端をノートや手帳にぺたぺたと貼りつけてまとめる「junk journal」と呼ばれるムーブメント。これ、もともとは欧米で生まれたスクラップブッキングの派生とも見られている。

© livebrave2/TikTok

ノートが思い出の紙の切れ端でいっぱいになった動画。TikTokには、このような投稿が数多く登場している。

© 幸宮チノ/X

ところでこの「junk journal」に似た投稿をXで見つけた。こちらは最近日本で流行っている、紙の切れ端を使って手帳のカレンダーを埋めるというもの。

その日に手に入った不要な紙をカレンダーの日付に合わせて切って並べていくスタイルで、こちらは「紙くず日記」と呼ばれているらしい。証明写真のフォトパンチを使う人もいて、そのサイズに合ったマスの手帳を購入して並べる人もいるんだとか。

似て非なる
「junk journal」と「紙くず日記」

「junk journal」の表現方法はじつに多様。コラージュ、絵画、文字書きなど、ユーザーが自在に白紙のノートのページを余白なく埋め、大胆で個性的でおしゃれな作品を目指している節が見受けられる。

いっぽうの「紙くず日記」には素朴ながら親しみやすさがある。個性的かと問われればそうではないかもしれない。それでも、手帳のカレンダーの枠に沿って丁寧に切り出し、日ごとにそれを張り合わせる。筆者にはそれが、日本人らしい几帳面さを表しているようでなんだか愛おしくも思える。

切れ端やムダ紙をノートに貼り合わせるという行為そのものは同じでも、完成されたノートやダイアリーの雰囲気がこうも異なるとは……。それぞれの文化観と言うには大袈裟かもしれないが、見ていて実におもしろい。

思い思いの方法で残す日々の記録。ご自分に合う方で試してみては?

Top image: © FrameFlow/Shutterstock.com
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