人生の転機に、冒険を。40代女性を魅了する「新しい旅」のカタチ

働き盛りと言われる世代を過ぎ、人生の折り返し地点が見えてくる40代。

いま、新たな生き方や価値観を求めるように40代以上の女性のあいだで「冒険旅行(Adventure Travel)」がブームになりつつあるらしい。従来の観光旅行とは一線を画す、刺激的な体験を提供するこの旅行スタイル。いったい、大人の女性たちにどんな魅力を与えているのだろう。

40代以上の女性を虜に
「冒険旅行」が支持されるワケ

従来の「冒険旅行」といえば、過酷な登山やサバイバル生活をイメージするかもしれない。しかし、近年人気を集めているのはもう少し穏やかなものだそう。たとえば現地の文化に触れたり、雄大な自然の中でリラックスしたりといった、自分と向き合う時間を重視した旅行プランが、令和の「冒険旅行」として進化を遂げている。

いち早くトレンドを紹介したのは米メディア「HuffPost」。なんでも、冒険旅行の予約は意外にも半数以上が女性だという。さらに、50歳以上の女性を対象とした調査では旅行のスタイルとしてもっとも人気が高いという結果も。

長年のキャリアやライフイベントを経てきた40代以上の女性にとって、物質的な豊かさよりも、精神的な充足感自己実現への欲求が高まっているのかもしれない。心を揺さぶるような体験を通して自分自身と向き合い、新たな自分を発見できる。令和の冒険旅行は、そんな魅力的な体験を提供してくれるのだろう。

自分らしい冒険旅行で
人生をもっと豊かに

この旅行スタイルが人気を集める背景には、近年の「ソロ活」ブームや女性の社会進出の影響も考えられる。経済的、時間的に余裕が生まれたことで、新たな挑戦を通して自己成長を促したいと考える女性が増えているのではないだろうか。

実際に、40代以上の女性をターゲットにした冒険旅行会社「Adventures in Good Company」のCEOであるケリー・キンプル氏は、こうした旅行者は人生の転機を乗り越える手段としてよりアクティブな休暇を取ることが多いとしたうえで「魂を見つめ直す段階にあり、日常から抜け出す何かを求めているのかもしれない」との見解を示す。

もちろん、冒険旅行にはある程度の危険が伴うことも事実。安全に旅を楽しむためには事前の入念な準備とリスク管理が欠かせない。長年にわたって1人で冒険旅行を続け、リスクアセスメントの専門家でもあるカレン・ウォーレン氏は、最初の2〜3日は予定を詰め込み過ぎず、徐々に難易度を高めていく旅程を薦めている。

また、冒険旅行といえど海外に行くことだけが選択肢ではない。国内にも、まだまだ知らない絶景や文化体験ができる場所はたくさん。重要なのは、日々のルーティンから離れ新しい世界に飛び込む勇気をもつということ。

40代からの冒険旅行は、単なる旅行ではなく、人生をより豊かにするための自己投資。自分へのご褒美として、少しだけ勇気を出して一歩踏み出してみてはどうだろう。

👀GenZ's Eye👀

心理学用語に、年齢を重ねるにつれて時間の経過が速く感じられる現象を表す「ジャネーの法則」というのがあります。日常で起こるほとんどのことが経験済みで、ルーティーン化されてしまうことが原因の一つ。この現象に有効なのが、「新しい経験を増やすこと」だそうで。経験を重ねた40代というタイミングで、冒険的な旅行をする。その効果もきっと大きく感じられるのでしょうね。

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