内定辞退者の再入社を応援!選考プロセスが優遇される「プライオリティパス」

「あの時、別の道を選んでいなければ……」 就職活動を終え、社会人生活をスタートさせてから数年経ったいま、そんなふうに思う人もいるだろう。人生における選択は一度きりではない。一度は諦めた企業で、再び挑戦するチャンスがあるかも。

「株式会社クロスキャット」は今月、自社の内定を辞退した経験を持つ人材を対象とした、中途採用優遇制度「プライオリティパス」を開始すると発表した。

書類選考・一次選考をパスできる
「プライオリティパス」

同社によると「プライオリティパス」は、新卒採用で最終選考まで進みながら、内定を辞退した人が対象。制度に登録すると5年間有効となり、中途採用に応募する際、書類選考と一次選考が免除されるという。

従来の採用活動では、一度選考プロセスから外れた応募者を、再び採用候補として検討することは稀だった。しかし、今回の取り組みは企業側の採用戦略が大きく変化していることを示していると言えるだろう。

IT人材獲得競争が激化する時代に

「プライオリティパス」導入の背景には、優秀なIT人材獲得競争の激化がある。経済産業省は、2030年にはIT人材が最大79万人不足すると予測している。企業にとって優秀な人材の確保することは、事業成長に不可欠な要素であり、従来の採用活動の枠組みを超えた、柔軟な発想が求められているのだ。

同社は「プライオリティパス」を通じて、一度は別のキャリアを選択したものの、再び自社に興味を持った人材を、積極的に確保しようとしている。それに加えて、「リファラル採用」や「ウェルカムバック採用」など多様な採用活動を通して、優秀なIT人材の獲得を目指しているとのこと。

「人生100年時代」のキャリア戦略

「プライオリティパス」制度は、転職活動中の若者にとって、大きなチャンスと言えるだろう。新卒時の企業選びは、経験不足からどうしてもミスマッチが起こりやすい。企業側も、新卒採用時に見極めきれなかった応募者の潜在能力を見出す機会を得ることができる。

"人生100年時代"と言われる現代において、キャリアプランはますます多様化している。一度就職した企業を辞めて、新たな道を探す若者も少なくない。過去の選択を後悔するのではなく、柔軟な発想でキャリアを築いていくことが重要になるだろう。

中途採用優遇制度『プライオリティパス

【対象者】当社の新卒採用で最終選考合格者かつプライオリティパス制度登録者

【有効期限】新卒採用の場合、入社する年度から5年間

(例)2025年卒採用の場合、2025年4月1日から2030年3月31日

【URL】https://www.xcat.co.jp/recruit/prioritypass.html

Top image: © iStock.com / Neustockimages
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。