ノンアルを飲むときの“気まずい瞬間”。米Blue Moonが「言い訳を書いた缶」で解決へ
ノンアルコールビールを飲む際に困ること。それは味だけではなく、「なんで飲まないの?」という周囲からの質問かもしれない。
ビールブランドのブルームーンが、そんな時に生じる“気まずい瞬間”を解決するためのキャンペーンを開始した。
缶に書かれた20種類以上の「気の利いた言い訳」
「Answer’s on the Can(答えは缶に)」と名付けられたこのキャンペーンでは、ブルームーンのノンアルコールビールの缶に、20種類以上の気の利いた言い訳がプリントされている。
「マラソンのトレーニング中だから」といった遊び心のあるものから、「飲んでないわけじゃない」といった少し生意気なものまで、さまざまなユーモラスな回答が用意されているという。
『Designrush』の記事によると、Molson Coorsのマーケティング担当シニアディレクターであるChris Steele氏は、「ノンアルコール飲料を選ぶ際に生じうる社会的な緊張を和らげたかった」と語っている。
成長するノンアル市場とブランドの戦略
ノンアルコールビールは急成長しているカテゴリーで、NielsenIQによると、米国の売上は2023年に31%増加した。
ブルームーンのノンアルコールビールは、すでにクラフトノンアルコール分野でトップ2ブランドの一つに数えられているという。
今回のキャンペーンは、飲まないという選択を正常化し、節度ある飲酒をより社会的に受け入れられやすくするという、同社の戦略を強化するもの。
Heinekenも同様に、「Heineken 0.0」の広告で節度ある飲酒をポジティブに描く戦略を展開している。
パッケージをコミュニケーションツールに
このキャンペーンの秀逸な点は、パッケージ自体を直接的なコミュニケーションチャネルとして活用していることにある。
缶に書かれた答えが、気まずい質問を深刻な説明ではなく、遊び心のある冗談へと転換させる。
ブランディングエージェンシーWilloughby Designの共同CEOであるNicole Satterwhite氏は、「棚の上のストーリーが、適切な文化的トレンドを取り入れている」と分析。
このデザインが好奇心を刺激し、購入後も人々の記憶に残るだろうと評価しているようだ。






