【お悩み別ミレニアル漢方図鑑②】ノンアル派にだって、飲みすぎる日はあるのだ(二日酔い、むくみ)
「若い」といえど、私たちはみんな多かれ少なかれ、「不調」を抱えながら生きているはず。それが、病名がつかないくらいのなんとなくであればあるほど、ほったらかしになったり、相談しても誰もベストな解決法をくれなかったり。
ミレニアルズのそのお悩み、もしかしたら「漢方」が救えるかもしれません。体の不調だけでなく、うっすら気づいているのに知らんふりしている「心」の不調だって、もしかしたら……。
第二回目のお悩みは、「飲みすぎ」。
アドバイザーは、世代を越え、漢方を広めている神奈川県鎌倉市大船の「杉本薬局」三代目、杉本格朗さん。
でも、誰かに効いた漢方が、万人に効くとは言えません。大前提として、人によって「どんな漢方が合うか」は違うから、まずは漢方薬局などで相談するのがベター。その前提の上で、「こんな解決策の一例もあるよ」といったような形で紹介したいと思います。
「ヤバイ、飲みすぎた〜」
おすすめの漢方は?
最近ミレニアル世代の間では、選択肢の一つとして、お酒を飲まない「ノンアル派」も増えてきています。しかしそんなノンアル派の生活にだって、お付き合い上、お酒を交えたコミュニケーションが発生することもあるし、それこそお酒が好きな人は定期的に「飲みすぎ」の状態に悩まされているもの。
「お酒に飲まれない」対策として前もって飲んでおける漢方や、うっかり飲みすぎてしまって気持ち悪い朝、鏡に写るむくんだ顔に絶望した朝などにおすすめの漢方はありますでしょうか?
肝臓を保護し、熱くなった体を
クールダウンしてくれる「牛黄」
【杉本さんのおすすめ】
お酒でなくても、水分の摂りすぎは、むくんだり、下痢をしたり、めまいや頭痛が起きることがあります。
お酒を飲む際に、僕が一番おすすめする漢方薬は、「牛黄(ゴオウ)」という牛の胆石を使った漢方薬で、牛黄は確保される量が少なく、大変貴重で高価な生薬です。肝臓を保護してくれる働きや、お酒によって熱くなった体をクールダウンする働きがあり、お酒の席では必需品です。高価なので、普段使いとピンチな時と、
そのほかにも、水分代謝を良くする「五苓散」や、頭にのぼった熱を冷ます「黄連解毒湯」といった漢方薬、健康食品の「田七人参」などもよく使われます。
漢方薬局の仲間と食事をすると、皆がポケットから何かしら漢方薬を出して飲む光景があたりまえのようにあります。お酒の飲みすぎはいけませんが、そういった席では体を労りながら、思いっきり楽しい時間を過しています。