広告もエンタメの一部に。奇抜なPRで話題のDuolingoが“キャラクター主導”の広告プラットフォームをローンチ
公式マスコットを一度“殺害”し、リアリティ番組で復活させる。あるいは、SNSアカウントがAIに乗っ取られたかのような演出を仕掛ける……
常にユーザーを驚かせる奇抜なマーケティングで話題を振りまいてきた語学学習アプリのDuolingoが、次の一手として広告プラットフォーム「Duolingo Ads」を発表した。
学習体験に溶け込む「楽しい広告」
『Marketing Interactive』が報じたところによると、Duolingoが目指すのは、「邪魔するのではなく、楽しませる」広告体験だ。
新しく始まる『Duolingo Ads』では、アプリでお馴染みの人気キャラクターたちが登場する報酬付き動画やネイティブ広告が配信される。
レッスンを中断させることなく、学習の合間のちょっとした瞬間に表示されるように設計されているのが特徴だという。
このアプローチはユーザーに受け入れられているようで、初期テストでは報酬付き動画広告の完了率が96%に達するなど、業界平均を上回る結果を示している。
Z世代とブランドを繋ぐ新たな架け橋に
Duolingoが広告事業に乗り出す背景には、伝統的な広告が届きにくいとされるZ世代へのアプローチという明確な戦略がある。
全世界で1億2,800万人以上の月間アクティブユーザーを抱えるDuolingoは、その高いエンゲージメントと信頼性を活かし、ブランドとZ世代を繋ぐ新たな架け橋になることを目指しているようだ。
すでにAdobeやUniversal Picturesといった企業が最初のパートナーとして名を連ねている。
「教育を無料にするため」の挑戦
この広告プラットフォームは、単なる収益化事業ではないという。
Duolingoの広告営業責任者であるAndrew Guendjoian氏は、この取り組みが「世界中の何百万人もの人々に無料で教育を提供し続ける」という同社のミッションを支える重要な柱であると語っている。
ユーザーにとっては楽しい広告体験が、ブランドにとっては意味のある成果が、そしてDuolingoにとっては教育の無料化を継続するための収益が生まれるという、「三方良し」のモデルを構築しようとする試みと言えるかもしれない。






