アートは、心や社会を豊かにするために、必要不可欠な広告だ。

マスメディアの広告は商品を宣伝するが、アートは、人間や社会にとって大切なものを宣伝している。幸運なことに、僕たちのまわりには多くのアートがある。広告では忘れ去られてしまうことも、アートであれば長く、深く人々の心に残ることになるのだ。

そう力説しているのが「School of Life」のこの動画。最後まで見ると、歴史の中で、多くのアートが人々に気づきを与えてくれたのが理解できる。

アート史にみる
広告としての役割

2007年、イギリスの画家であるDavid Hockneyは、大きな木を描いた作品を通じて、木の大切さを訴えた。そこには、高価な商品や購入可能な商品は介在しないが、広告の手法を使って大切なメッセージを人々に届けたのだ。

過去に遡ると、草むら、空の絵を通じて自然の大切さを訴えたアーティストもいる。ドイツの画家であるAlbrecht Dürerやデンマークの画家であるChristen Kobkeだ。自然の姿を描くことでダイレクトに人々にメッセージするのは、広告そのものだとも言える。

また、子どもと母親の絵を描いて、親子で時間を過ごすことの大切さを訴えたアーティストもいる。それは、アメリカの画家であるMary Cassattだ。それは、多くの人々の心を捉えた好例として語り継がれている。

Consider Chardinの「お茶を飲む女性」という作品では、市場で当時購入できた商品が登場していて、広義の意味での宣伝をしている。絵の中で描かれているドレス、ティーポット、椅子、スプーン、ティーカップは、ライフスタイルの提案ともいう側面を持っている。同時に、ゆっくりとお茶を楽しむことで、生活に余裕を持つことの大切さを伝えている。

つまり、アートとは、心や社会を豊かにするために、必要不可欠な広告なのである。

Licensed material used with permission by The School of Life

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