クラシコが九谷焼の窯元と連携。藍色を纏うスクラブ発売
病院を行き交う医療従事者が身にまとうスクラブ。機能性が最優先されるその作業着に、工芸の息づかいを重ねる動きが生まれました。
メディカルアパレルを展開するクラシコ株式会社が、石川県能美市にある九谷焼の窯元である上出長右衛門窯と協業した衣服を発表しました。
器の絵付けに宿る筆の濃淡を
布地へ落とし込む試み


2008年に創業したクラシコは「かっこいい白衣がない」という医師の言葉を契機に、感性と実用性を両立した医療用衣服をつくり続けてきました。
今回パートナーとなった上出長右衛門窯は、明治12年の創業以来、145年以上にわたって手仕事の器づくりを継承してきた歴史ある窯元です。
両者が着目したのは、九谷焼で用いられる染付と呼ばれる藍色の下絵付けが持つ独特の筆跡でした。筆のタッチの濃淡を衣服で再現するため、生地の試作を重ねたといいます。
完成したスクラブは、綿を混紡した生地によって手描きならではの曖昧な濃淡を表現しています。代表作の絵柄を繊細な刺繍で施すなど、細部にまで手仕事の気配が行き届いています。
包装紙や真田紐に見る
作り手の美意識を作業着へ


今回の試みで興味深いのは、焼き物の絵柄そのものだけでなく、器を包み届けてきた副次的な文化に目を向けている点です。
パンツの腰紐には、陶器を木箱に納める際に使われる真田紐に着想を得た、細い縞模様の平紐があしらわれました。
また、ネイビーのモデルには、約60年前に四代目が包装紙に採用した絵付職人の草花図案が、背裏のプリントとして使われています。
過酷な現場で洗濯を繰り返される仕事着に、大切なものを保護し送り出してきた伝統の意匠が重なります。工芸を眺めるだけでなく、日々の現場を支える相棒として身につける選択肢といえそうです。
同社ではスクラブの展開にあわせ、上出長右衛門窯による木箱入りの湯呑も取り扱っています。職場の机でペン立てや印鑑立てとして使う用途も提案されており、手仕事のぬくもりが働く空間に静かに溶け込みます。
Scrub Canvas Club 上出長右衛門窯スクラブ
【価格】トップス 税込13,090円、パンツ 税込13,090円
【サイズ】XXS、XS、S、M、L、XL
【カラー】ライトブルー、ネイビー
【販売】クラシコ公式オンラインストア






