自分探しはしなくていい。本当の自分は、「人生を楽しむ」ことで見えてくる- ロバート・ハリス

ロバート・ハリス/Robert Harris

横浜生まれ。高校時代から国内、海外をヒッチハイクで旅する。大学卒業後、東南アジアを放浪。バリ島で1年を過ごしたのち、オーストラリアに渡り、88年まで16年滞在。シドニーで書店兼画廊「エグザイルス」を経営する。また、映画、TVなどの製作スタッフとしても活躍。帰国後、92年よりJ-WAVEのナビゲーターに。
現在、作家としても活躍。その独自の生き方や世界観が若者やアーティストから熱く支持されている。著書に『エグザイルス』『ワイルドサイドを歩け』『黒く塗れ!』『人生100のリスト』『アフォリズム』などがある。

001.
「若者よ、社会をぶっ壊せ!」今必要なのは、現代版ヒッピーだ

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ヒッピーと聞くと、かなりワイルドで自由奔放なイメージがありますが、どんな存在なんですか?

Answer

第二次世界大戦後のアメリカは、戦争経験者が作った保守的な社会でした。埋まることのない、貧富の差。イマジネーションのない、金融至上主義社会。平和を謳いながら始まった、ベトナム戦争。そういったものに疑問を持ち、脱却しようとした若者たちが、ヒッピーです。

「自分の中から変わって、社会を変えよう」と、新しい生き方や考え方を模索したんです。ドラッグも、その一つの手段。そこだけに注目すると少しワイルドに見えるかもしれませんが、とても愛のある革命を起こそうとしたんです。とても素敵ですよね。

当時の社会的な状況って、今の時代にすごく似ている。若者が、古い社会の仕組みをひっくり返して、新しいパラダイムを作ろうとしていますよね。「ノマド」「起業」「インターネット」とかって、きっとその過程で生まれてきたもの。社会を変えたいんですよ、みんな。ヒッピーだった僕を見ているようです。

でもね、ノマドワーカーを見ても、完全に吹っ切れている人はまだまだ少ないと感じますよ。傷つくことを恐れるあまり、大胆さに欠ける。「大人クソくらえ!」くらいの反骨心があってもいい。既存のものを壊して新たなものを生み出そうとするのって、若者の特権だと思います。エネルギーあるしね。もっともっと自分を見失うようなアクションを起こさないとダメですよ(笑)。

 

002.
ドラッグ、鬱、弟の死。すべてを乗り越えて、今の僕がある

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『エグザイルス』(ロバート・ハリス著)も読ませていただきましたが、壮絶な人生ですよね。その中で、一番の転換点となったのは、いつですか?

Answer

僕が20歳を過ぎた頃。3年ほど、鬱でセラピーを受けていた時ですね。それまでもちろん小さな挫折はいろいろとありましたけど、トントン拍子でうまくいっていたんです。挫折という挫折を知らなかった。ある程度はモテたし(笑)。でも、大学卒業間際に、ガクンと落ち込んじゃって。ドラッグへの依存とか文章を書けないフラストレーションとか、あらゆる負の感情がドバーッと押し寄せてきたんです。寝ても覚めても落ち込みっ放しでした。

とにかく日本が窮屈に感じたので、「いっそのこと旅に出ちゃっえ!」と、東南アジアへ。もう一生、日本に戻らない覚悟で出ました。それなのに、後ろ盾がなくなって、不安は弱まるどころか強まるばかり。それでまたドラッグに手を出して……挙げ句の果てには、対人恐怖症に。もう最悪でしたよ。

でも、僕なりになんとかしようとアジアからオーストラリアへ渡り、現地で闘いました。1ヶ月間寺院でメディテーションを受けましたし、ヨガもしました。でも効果はなし。その後、セラピーに通うようになったんですが、追い討ちをかけるように、日本にいる父から一通の電報が。

「ロニー(弟)が亡くなった。帰って来い。」

僕はその3年間で初めて、いくら頑張っても暗闇から這い上がれない人の気持ちがわかったんです。自分がどん底まで落ちたからこそ、絶望の中にいる人の苦しみがわかる。あの時の経験がなければ、今の僕はありません。

 

003.
優しさ、それが人間のすべての礎

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人生で一番大切なものって、何だと思いますか?

Answer

一番は「優しさ」です。精神世界にのめり込んだ結果、究極、神って優しさのことなんじゃないかって思うんですよね。これが全てのベースであり、人間が最も追求しなければならないもの。例えば、インターネットの世界でも優しさが足りていないと思います。そこに優しさがあれば、誰もがもっと自由に、好きな発言ができるはず。

精神世界には、上も下もありません。でも人間って、ヒエラルキーに弱いんですよ。アリみたいに、女王アリをすぐに崇めちゃう。だから、「自分は昇天するんだ」「悟りを開くんだ」なんて言っている人は、神から一番遠いんだと思いますよ。「金を儲けよう」「社会的な地位を得よう」と言っている人の方がまだマシ。僕は、絶対にお山の大将になりたくなし、そういうものは絶対に自分から遠ざけています。権力は、人間を最も腐敗させてしまうから。

 

004.
自分探しはしなくていい。「内」は「外」から見えてくるから

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オーストラリアで、シドニー最大の本屋のマネージャーになったのにそこを辞め、自分の書店を開きましたよね。

Answer

ずっと作りたかったんですよ、自分のブックショップ。だからとことん自分の好きな、ボヘミアンでクール、かつファンキーな店にしました。店長の僕は、長い髪の毛をビーズで編んで、割れた腹筋を見せつけるために裸に法被を着たりして。たまに網タイツなんか履いちゃったり(笑)。目立ちたがり屋なんですよね。

本当にいろんな人たちが集まってきてくれましたよ。ヒッピー、アーティスト、ロックンローラー、ドラッグクイーン、詩人……同じような志を持った、楽しそうでオープンな人って、どんな人とでも通じ合えるんですよ。国籍とか民族なんか一切関係ない。

よくいるんですよ、「友達ができないんですが、どうすればいいですか?」って僕に聞きにくる人が。そういう人って、たいてい自分しか見えていないんですよね。眉間にしわを寄せてしかめっ面をした人と、誰が仲良くなりたいと思いますか?

自分探しの旅はしちゃダメです。自分のことは一旦置いておいて、旅を、景色を、人を楽しまないと。自分探しは、犬が自分のしっぽを追いかけているようなもの。いくら近そうに見えても、どれだけ速く走っても捕まえられない。自分って、人や自然との接触の中で、感動したり泣いたりする中で見えてくるものですよ。僕だって自分の本質なんてわからない。今ここで話している僕は、今の僕。昨日の僕はまた別の僕。それでいいじゃないですか。

 

005.
あなたの笑顔は本物ですか? 人生を本気で愛していますか?

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海外で人を惹き付けるコツって、何ですか?

Answer

それがね、ないんですよ。海外に出ると気づくんです、「日本での学歴とか肩書きなんて、何の足しにもならない」って。あなたが慶應大学卒業だろうが、日本で大企業の役員だろうが、そんなことに誰も興味ない。知らない世界では、小手先のテクニックなんて通用しません。

「お前はいいやつか?」「笑顔は本物か?」「センスはいいのか?」「人のことが好きか?」「本気で人生を愛しているか?」。勝負は、そこ。

結局、その人自身が持つ人間的な魅力なんです。それが本物だったら、コミュニティに入れてくれるし、人は自然とやってくる。運も同じですよ。ラッキーな人生を歩んでいる人は、みんなオーラやエネルギーで溢れていますから。

 

006.
人生の重みとは、今を軽やかに生きること

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経験豊富なロバートさんが言うからこそ、とても説得力がありますね。
では、どうすればオープンになれるんですか?

Answer

昔、アメリカ人の友達に言われたことがあるんです、「なんでロバートは心を開いてくれないの?」って。そしたらまず、その友達から自分の親との確執の話や、自分がゲイになった理由とかを泣きながら話してくれたんですよね。しかも、(ゲイだからではなく、)会話中には、「I love you」ってハグしてくるんです。「こういうこともあり得るんだな」「こんなことしていいんだ」って衝撃を受けちゃって。もう吹っ切れましたね。それから僕も実践してみると、すごく気持ちいいんですよ!

自分から心を開いていくプロセスって、簡単なことじゃない。場の雰囲気や社会の暗黙のルールに従って何となく本音が言えないことってあるじゃないですか。それをちょっとでもいいから破ってみて、自分のことを話したり、相手の気持ちを聞いてみることが大切。そういうことの積み重ねなんですよね。自分の大切な人には、まず自分のことから話す。こっちからオープンになれば、向こうもオープンになってくれるし、もっと深い関係になっていけますよ。

それと、自分の中の感情の流れを止めないこと。例えば、人の前で泣けない男の子や、長い間怒ったことのない女の子って多いと思います。悲しい時に泣いて、腹が立った時には怒らないと。人前で泣くことは恥ずかしいことじゃない。むしろそれだけ相手にオープンだってこと。

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僕は本当にいろんな経験をしてきました。いろんな女性と恋に落ちながら、世界中を旅し続けた。いい時もあったし、悪い時もあった。それでも、僕は心の底から人生を愛している。

人生の重みって、どれだけいろんな体験して、失敗し、悲しみに涙し、運命に叫び声をあげ、その上でどれだけ今を軽やかに生きているかだと思うんです。人生は楽しまなきゃ損ですよ。僕らは人生を謳歌するために生まれてきたんだから。僕はこれからもありのままで、「EXILE」(自分の道を行く者)でいたい。それだけなんです。

 

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