幸せな家族が、家づくりで必ず実践している「5つの習慣」

今まで私はたくさんの家づくりの相談をお受けしてきました。その中で、素晴らしい家づくりをされたご家族・ご夫婦には、特徴的な行動パターンや習慣パターンがあることに気がつきました。ここでは、幸せになる家族が実践している習慣を紹介します。

01.
幸せをもたらす
「合意」の法則

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いい家づくりをされるご家族は、必ず家族同士で合意を取って確認し合いながら物事を進めていきました。そうすることで、家族の誰もがどのスペースに入っても違和感がない、みんなにとって居心地のいい家ができるのです。

もちろん、向き合わなくてもなんとなく家は建つものです。しかし、自分のテリトリーを見ているだけでは、結局家族全部のビジョンや統一感は家に反映されません。家族の幸せを意識する家にしようと思ったら、細部にまで家族が合意して、共につくり上げたという気持ちを共有することが大切です。

このようなやり方を知って、家族で向き合う気持ちをもっていれば、幸せのための家づくりはどこでもできると思います。

02.
男女の考え方の違いを
尊重する

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設計時の打ち合わせでは、男性は大多数が外観を見て、家全体のCGなどをざっくりと確認したところで「あっ、カッコイイんじゃないの。これでいいと思う」といった感想を述べます。一方、女性はどちらかというと、いきなり「キッチンの引き出しはどんなデザインになっていますか?」などという話から入る傾向があるのです。

男性と女性の思考回路は、本当に違います。男性から見ると、なぜ女性はそんな細かいところから話をするのか疑問に思うかもしれません。しかしそこを突いてくれるからこそ、ある意味健全でバランスの取れた話が進んでいくのだと思ってもらいたいのです。

決定事項の一つひとつが、とことん話し合った結果ではなくても、それぞれの特性によって譲るところは譲り、得意なところは主導権を握り、お互い尊重し合うことで、大きな意味での合意を作っていきましょう。

03.
それぞれが
「歴史を持ち寄っている」
ことを理解する

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夫婦それぞれ別なこだわりを持つ場合には、お互いの違いに関心を払うことで解決できます。しかし、二人がこだわっている点が同じで、しかも趣味が違うとなると、譲れないことも多いでしょう。

家づくりには夫婦が「それぞれの歴史を持ち寄っている」と理解することが、こういったコミュニケーションを成り立たせる一番のポイントだと思います。その人がなぜそこにこだわるかを掘り下げていくと、多くの場合、子供時代に住んだ家の記憶が大きく影響していることがわかります。

意見の根源となる個人の歴史をベースに話し合った結果つくった家というのは、お互いを思いやる気持ちを積み重ねたものになるので、幸せにつながっていくエネルギーがとても強いのです。

04.
「家族の幸せ」には
「自分の幸せ」も入れて

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街頭インタビューなどで「どうして今の仕事をしているんですか」という質問を受けると、「いちばんは家族の幸せのためです」と答えるお父さんがなんと多いことでしょうか。けれども、「家族の幸せのために、どれだけ家族に時間を費やしていますか?」と聞かれると、言葉が出てこないで沈黙してしまう。これが日本のお父さんの典型といえるでしょう。

もしかしたら、家づくりにおいてもまったく同じ行動をとってはいませんか?家族のためにと思って必死でがんばっているのに、実はお父さん自身はほとんど家にいなくて、寂しい家庭になっている可能性もあるのです。

お父さん自身も家族なのです。「家族の幸せ」というのなら、その家族には当然自分も含まれるべきなのです。がんばっているのは理解できますが、はたしてそれには自分自身の幸せもちゃんと含まれているのかを、一度は考えてみましょう。

05.
外に開いた家の
使い方を実践する

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いつもパーティや教室などが開催され、人の出入りの絶えない家があります。そういう家のご家族は、特別なことはせずに、普段の姿のまま自宅をオープンにしているからこそ、誰もが気軽に立ち寄ることができているように見えます。

基本的に家族で閉じこもる生活ではなくて、家族単位で触れ合うことが大事なのです。人を家に招くようになると、ご主人だけ、奥様だけの知り合いよりも、夫婦単位の知り合いが広がり、最終的には家族単位の知り合いが広がっていきます。不思議なことに、家づくりに関わる中で私が「この家族は本当に夢や幸せを実現している」と感じるのは、例外なく夫婦単位、家族単位でつながりを広げていっているご家族なのです。

仕事と家族生活のバランスが取れているご家族が、親交を深めるために多くの人を呼ぶと、夫婦単位での知り合いが増えていきます。すると、夫婦の間の風通しもよくなっていきます。家族ぐるみのつきあいが増えれば、子供たちもいろいろな年齢層の人間関係ができて、子育てに関わるネットワークもできます。

こんな風に、家を外に開いた使い方をしていけば、家族の幸せは隣の家族の幸せとゆるやかにつながり合い、それが広がればより多くの幸せを実現することになるのです。

住む人が幸せになる家のつくり方
コンテンツ提供元:サンマーク出版

八納啓創

株式会社川本建築設計事務所代表取締役。1級建築士。広島と東京を拠点に「快適で幸せな建築空間づくり」を専門にする建築家。設計活動を行う傍ら、全国的に講演活動や執筆活動を行っている。