泣き虫ほど、じつはメンタルが強い理由とは?
「泣き虫ほど、本当は精神的に強い人間」。まるで子供向けアニメの主人公のような、逆説的視点から、涙と感情の相関関係を解説した「Power of Positivity」の記事のご紹介。
文章は、チャールズ・ディケンズのこの有名なフレーズから始まります。
「涙を恥じる必要はない」
ひょっとして…人前で泣くことを我慢していませんか?
泣くこと=弱さではない!
7割以上の人々が
意識しているのに…
涙を流すことが、私たち人間にとって良いことだと、きちんと理解しているだろうか?
神経科学の観点から、涙についての研究に取り組むWilliam H. Frey II博士によると、泣くことは深い悲しみや怒り、不満にによる人間の化学反応だけではなく、「健康にも多分に影響を及ぼす反応」だという。博士の理論はこう続く。ストレスを軽減するもっとも自然な方法であり、「心血管疾患やその他の精神関連疾患のリスクを軽減する」ことにもつながると。
ミネソタ州のある病院で Frey II博士が実施した調査によると、女性の約85%、男性の約73%が、涙を流した直後、怒りや悲しみが泣く前よりも減少したと感じたと答えている。にもかかわらず、多くの人が自分の生活や感情に対処できず、人前で涙を見せることは「弱さを意味する」と感じている。数字が示す通り、実際には効果が真逆であるというのに。では、泣くことが精神的にどう、強さを示すのだろうか?
感情と向き合い、
心の活力を涙で
再活性させることができる
あなたが最も関心のあることで、心を満たすことができないような欲求不満を解放する手段?答えは、自分の感情から逃げ出さないこと。不満の原因を自ら探り、自分の中に招き入れ咀嚼する。その不満をしっかりと受け入れたら、今度は不満の原因を辿ってみよう。だだし、長くあれこれ考えすぎるのは逆効果。
泣くことに、「人生をコントロールする力がない」のかと言えば、そうではない。逃げ出すことなく、向かってくる不満にも対処する能力が、あなたには備わっているということ。どんなことが起ころうとも、地に足をつけて、その瞬間に立ち向かえるはずだ。
あなたが泣きたいと思うとき、体は余分なエネルギーを放出する。そうして、ストレスの塊が出て行った後、再び活力を充電する。そのことをちゃんと知っている。それについて、罪悪感や恥じらいを感じる必要がどこにあろうか?ただ、この事実を受け入れるだけでいい。
“世間の目”に囚われず
自分を表現できる
一方で泣くことは、根源的な脆弱さの表出でもある。他人に自分の弱い面を見せ、どう思われるかを気にしないでいることは、本当に勇気がいることだ。なぜなら、この社会は、生活がめちゃめちゃになるとか、生産性を下げるとか、他にも多くの不条理な理由が複雑に絡み合い、どこか「感情を表に出さない」ことが良しとされる節がある。そんな、構造化された世界に私たちは生きている。
人前で泣くことは、こうした社会規範じみたものを克服し、感情を示すことで人間性が表れる証明にもなるだろう。感情を全身で受け入れることがなければ、人間は、単に整然として計算され尽くした方法で職務を全うする、ロボットに過ぎなくなってしまう。
しかし、泣くという能力は人間が機械よりも素晴らしい感情をもっている何よりの証拠。「他人にどう思われるか?」を気にしてばかりの現状から脱却し、自分が社会の“こうあるべき”とする、固定概念の上に位置していることを示すことだ。泣く行為は、感情的なバランスのしっかり取れる、人間ならばこそなのだから。
涙の訳は人それぞれ。もちろん、泣き方にルールだってありません。この記事の要点は、泣くことをポジティブに捉えるもの。もっと詳しく知りたい人は、こちらからチェック。
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