涙の理由は、人それぞれ。「男だって泣いてもいいだろ?」
「男は泣くものじゃない」
男女平等とは言っても、長い間に培われた文化は、なかなか消えないもの。自分の中にもそんな思い込み、ありませんか?
写真家のMaud Fernhoutさんは、オランダ・ユトレヒトの大学に通う大学生。性別と結びついたステレオタイプを打破するために「本気で泣く男性」のポートレートを撮影。
Jip(20歳)
「泣く」っていう感情は、人間を動物と隔てる特徴のひとつ。でも皮肉なことに、社会的な構造によって自然の姿を押さえつけてしまうものでもあるんだ。
Job(18歳)
僕にとって、泣くことは弱さを見せることじゃない。泣くことによって、自分の気持ちを受け入れて、前に進むことができる。むしろ強くしてくれるんだ。
Louis(19歳)
泣くことは全然恥ずかしいことじゃないと思うよ。割り当てられたステレオタイプに合わせるために感情を押さえつけるなんて、そんなことあるべきじゃない。
Aditya(19歳)
前は自分のことを強いと思っていた。なぜなら、泣かなかったから。でも、今は自分のことを弱いと感じる。泣くことができないから。
Milos(20歳)
水が体を浄化するように、涙は心を浄化するもの。
涙の理由は人それぞれ。涙を流すことに、男性も女性も関係ない。言葉にすると当たり前のことですが、改めてその意味を突き付けてくる作品です。
Licensed material used with permission by Maud Fernhout