「女性だから」「男性だから」の偏見に立ち向かうジェンダーレス・モデル

最近、ファッション界において「両性モデル」というユニークな現象が起こっている。時にはレディース、時にはメンズ…2つの顔でポーズを決めるファッションモデルたちのことだ。

この記事で紹介するRain Doveもそのひとり。NYを舞台に活躍するこのモデルは、果たして女性なのか、男性なのか?

一見、どちらか分からない性別

男女、両性のファッションを自身のInstagramで発信するRain。じつの性別は女性だ。しかしながら、長身で彫刻のようにりりしい外見から、男性モデルとして活動することも多いという。

左右の写真のなかの人物は紛れもなく同一。が、着こなしをはじめ、表情、ポーズ、漂う雰囲気から、どちらの性別かを判断することは容易ではない。というか、どちらにも見えてくるから不思議だ。

男女の“らしさ”を越えた
「自分らしさ」の表現

Rainの狙いが投稿コメントからも垣間見えてくる。

「女性はピンクを着る。男性はブルーを着る。でも、私は、自分が着たい色を着るの。だって、50年前は真逆だったのよ。男性は勇気や闘いを示す赤やピンク、女性は無垢と純粋を示すブルーというようにね。時が変われば、社会だって変わる。色や着るものに関して性別によって“こうじゃなきゃいけない”なんて、ほとんどないはず」。

つまり「女性だから…」、「男性だから…」と世間が決めたステレオタイプなジェンダー観を疑い、そこから解放されてはじめて自由になれる、と。

フォロワー数はすでに11万を超えている。LGBTのコミュニティからも多くの支持を受けているとのこと。ズラリと並んだ「両性モデル」っぷりをチェックして欲しい。Rainからのメッセージが届くだろうか。

自らを被写体にして世の中に訴える。その姿勢は、モデルという範疇を越えて活動家ともとれるほど。そんな職業のカテゴリーさえ、彼女にとってみては無意味なのだろうけど。

Licensed material used with permission by Rain Dove Dubilewski
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。