今さら聞けない!「ステレオタイプ」とは?

固定概念という意味で使用される「ステレオタイプ」

日常会話でも登場するごく一般的な言葉だが、いざその意味や語源を聞かれると説明できないという人も多いのではないだろうか。

もしかすると、「ステレオ」がつくため音楽を流すスピーカーをイメージした人もいるかもしれない。先に答えを言ってしまうと、ステレオタイプの「ステレオ」は音楽とは全く関係ない。

この記事では、そんなステレオタイプの意味や語源、身近な用例などを紹介したい。

ステレオタイプとは?

女性の目
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ステレオタイプとは多くの人が人や物について持っている特定の固定されたアイデアまたはイメージのこと。(参照:Oxford Advanced Learner's Dictionary)日本語に訳すと、固定観念という言葉がその意味にあてはまる。つまり、ステレオタイプは「多くの人が無意識に持ってしまっている先入観」のこと。

もともと印刷時に使われていた、「ステロ版」という板がステレオタイプの語源といわれている。

ステレオタイプはどうやって形成される?

ステレオタイプは、親や周囲の人の考え方、テレビや漫画を通して得た体験などを基に無意識に形成されるといわれている。

例えば、あなたが小さな男の子に洋服のプレゼントをあげる時のことを想像してみてほしい。おそらくピンクの洋服をプレゼントする方は少ないのではないだろうか?きっとブルーのアイテムを選ぶ人が多いはず。これは「男の子はブルー、女の子はピンク」というステレオタイプが知らぬうちにできているからである。

 

ステレオタイプに縛られている人の共通点

遠くを眺める男性
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ステレオタイプな考え持った人は、行動や趣向、ものの見方が世間で“一般的”とされている考え方に依りがちで、個性が見受けられない人が多いといわれている。

また、ステレオタイプな人は柔軟に物事を考えることがあまり得意でないことが多く、「これはいい、これはだめ」という固定観念に縛られて生きている人が少なくない。そのため、新しいことにチャレンジしたり、新しい考え方を受け入れたりするのは苦手なのだ。

ステレオタイプの具体例

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ここでは、ステレオタイプにはどのようなものがあるのか、身近な具体的を紹介したい。

血液型のステレオタイプ

まずは、血液型に関するステレオタイプ。これは「A型は几帳面」といったような、血液型と性格を結びつけて考えるステレオタイプである。例えば、几帳面で真面目な友達に「A型でしょ?」と聞くのはただの先入観からであり、A型にだって整理整頓が苦手な人はたくさんいるし、時間に遅刻してしまう人だっている。

ジェンダーのステレオタイプ

「家事は女性がするもの」というのも、時代の流れに反した女性へのステレオタイプの代表例だ。

また、男性には「男は男らしくいるべき」というステレオタイプが存在している。もちろん女性に比べて男性の方が、肉体的に強いことが多い。しかし、単に性別によって「こうあるべきだ」と決めつけるのは、現代においては時代遅れのステレオタイプである。

国籍のステレオタイプ

海外の人が持つ日本人のステレオタイプ。外国人から見ると日本はステレオタイプにまみれた国だそう。

例えば、日本人はみんなアニメや漫画が好きだと思われていたり、日本人は毎日寿司を食べていると思われているというのも有名な話。

そして嬉しいことに、日本人は全員礼儀正しいとも思われている。。お辞儀をして、どんなことにでもありがとうと感謝するイメージがあるのだ。こうした好意的なイメージもステレオタイプの一種である。

まとめ

ステレオタイプはネガティブな使い方をされることが多いが、血液型の話題から楽しい会話が始められるように、ポジティブな側面もある。とはいえ、ステレオタイプによって苦しい思いをしている人がいることも忘れないでほしい。現代では、ステレオタイプに縛られない、柔軟な考え方が求められている

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