今さら聞けない「ノンバイナリー」とは?

フェミニズム、ダイバーシティ、インクルージョン、ジェンダー平等の重要性が主張される現代。とはいえ、数多くあるジェンダーに関する言葉のそれぞれの意味を、正確に理解している人はそれほど多くないのかもしれません。

この記事では「ノンバイナリー」にフォーカスを当てました。ジェンダーの多様性について理解を深めるきっかけとなればと思います。

ノンバイナリーとは?

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ノンバイナリー(non-binary)とは、Cambridge dictionaryでは以下のように定義されています。

having a gender identity (= feeling of being a particular gender) that is not simply male or female

つまり、ノンバイナリーとは、ジェンダーを「男性」と「女性」で分けない考え方。「第三の性」や「ノンバイナリージェンダー」と呼ばれることもあります。

日本では、パスポートや免許証などの公的文書に性別記入欄があり、男女どちらかを記入をしなければならないことが一般的。一方、アメリカでは男女以外にもノンバイナリーを選択できる州があり、ノンバイナリーへの認識が広がっているようです。

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ノンバイナリーの代名詞「they」

英語でのノンバイナリーの人称代名詞は「they」。アメリカで最も信頼されているという『メリアム・ウェブスター辞典』にも「男や女など特定の性別では括れないノンバイナリージェンダー(トランスジェンダーやXジェンダーなど)の人たちを指す単数形代名詞を指す」として「they」が記載されています。

また、イギリスの歌手サム・スミス氏は、自身がノンバイナリーであることを公表。人称代名詞として「they」や「them」を使って欲しいと発言しています。

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ノンバイナリーとトランスジェンダーの違いは?

すでに説明したように、ノンバイナリーは「男女にとらわれない」考え方。

一方、トランスジェンダーは「性同一性障害者のうち、解剖学上の性とは逆の性で社会生活を行うが外科的手術までは望まない人」のこと。(引用:大辞林 第三版) つまり、身体の性別と心の性別の自認が一致しない人を指す言葉です。

まとめ

この記事では、あらためて知っておきたい「ノンバイナリー」のことをお話ししてきました。ジェンダーについて考えるときに最も大切なのは、相手が自分自身をどのように捉えているのか、どのように認識してもらいたいと考えているのかを知ることなのです。

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