今さら聞けない!「フェミニズム」とは?

最近では女性の活躍を応援しようとさまざまな企業で取り組みが行われている。その根本にある考え方が「フェミニズム」。

ダイバーシティが推奨される今だからこそ、しっかり覚えておきたい考え方。

この記事ではフェミニズムの意味や世界で具体的にどのような取り組みが行われているのかを紹介していく。

フェミニズムとは?

主張する女性
©iStock.com/jacoblund

フェミニズム(feminism)とは、「女性の社会的、政治的、経済的権利を男性と同等にし、女性の能力や役割の発展を目ざす主張および運動」(デジタル大辞泉)のことを指す。日本語では、女性解放運動や女性尊重主義と呼ぶ。また、このような考えを持った人がフェミニストだ。もう少し簡単に説明すると、「“女性だから”という理由で不当に扱われることない、女性が活躍できる社会を作ろう」という考え方。

フェミニズムの始まりは1800年代のアメリカやイギリスで、女性たちが男女平等の市民権を求めるようになったことといわれている。その後、フェミニズムの思想は日本にも伝わり、1985年に制定された男女雇用機会均等法のような女性の社会参加を促すような制度が作られていった。

企業においては女性役員の割合を公開したり、産休育休の制度を整え女性が男性と変わりなく働きやすい環境作りが推進されている。

フェミニズムにおいて押さえておきたいのは、男性より女性の方が立場の弱い傾向にある現状を逆転したいのではなく、平等を目指しているという点。

▼参考記事はこちら▼

 

フェミニストとアンチフェミニスト

フェミニズムの重要性が訴えられている一方、アンチフェミニストとして反対をしている人たちもいる。その反対理由はさまざま。「フェミニズムを訴えることによって女性差別を助長している」や「別に女性差別を受けた記憶がない」などなど。

アンチフェミニズムの女性たちがSNS上でハッシュタグをつけて、その意思表示を行なったのが「#WomenAgainstFeminism」。省略されて「#WAF」と表されることも。彼女たちの主張は「私たちは犠牲者じゃないから、勝手に女性の声を代表しないで」という内容。こうした考え方はポストフェミニズムとも呼ばれている。

女性の権利が叫ばれる一方で、男性の権利についても叫ばれている。それが「マスキュリズム」。女性が女性らしくあれと化粧やヒールを履くように強いられる一方、男性も「男性は男性らしくあれ」という圧力を感じている。男性だからといって必ずしも力持ちなわけでもなければ、時には弱音を吐きとい時だってある。男性だからではなく、一人一人個性は違うとマスキュリズムを主張する人たちは訴えているのだ。

フェミニズムへの取り組み

©Rawpixel.com/Shutterstock.com

エマ・ワトソンの取り組み

フェミニズムを訴える女優の代表とも言えるエマ・ワトソンは、イングランドおよびウェールズのセクハラ被害に苦しむ女性たちを対象にホットラインを設立した。慈善団体「Rights for Women」より、法的アドバイスを受けられるそう。

また、彼女はSNSや雑誌のインタビュー、スピーチの中で自身の意見を発信している。「女性だから」ではなく「一人の人としてどうあるべきか」の軸で考えられたエマ・ワトソンのアドバイスは多くの女性を勇気付けるだろう。

国連の親善大使にもなり、フェミニズムに対する取り組みを数多く行なっているエマ・ワトソンのこれからにも期待したい。

▼参考記事はこちら▼

#KuToo運動

日本で積極的に行われた運動の一つが「#KuToo」運動。女性に対する職場でのハイヒール強要をやめるように訴えた運動だ。もともとアメリカで始まった映画プロデューサーによるセクハラがきっかけの「#MeToo」運動をもじったもの。女優の石川優実が「#KuToo」というハッシュタグをつけてSNSで発信したところたくさんの共感が得られたそう。現在も署名活動を続けている。

こうした取り込みの影響もあってか、2020年4月より日本航空(JAL)は女性従業員のヒール着用義務を撤廃した。しかし、会社のルールとして撤廃されても、暗黙のルールとして残ってしまうのではないかという点が心配されている。すべての人が活躍しやすい環境になることを期待したい。

▼参考記事はこちら▼

まとめ

フェミニズムの考え方を受け入れられない人もいるようだが、時には男性も救う男女の平等を訴える考え方であって、男性と対立する考え方ではない。フェミニストが求めていたのは「全ての人が人生を楽しむこと」ということなのだ。

 

Top image: © iStock.com/Nadezda_Grapes