今さら聞けない!「デジタルタトゥー」とは?

この頃、その正しいあり方について議論が盛んに行われている、インターネットやSNS。めまぐるしい速さで進化し、常に私たちの生活と一緒に切り離すことのできない存在となった。しかし、これらは私たちの生活に大いに貢献しながらも、時には脅威にもなりうる。

こうした時代に、必ず覚えておいて欲しいのが「デジタルタトゥー」という言葉。この記事では、デジタルタトゥーの意味やインターネットやSNSを使う時に気をつけたいことを紹介していく。

デジタルタトゥーとは

スマホを持つ人達
©iStock.com/RyanJLane

デジタルタトゥーとは「ウェブ上ではデータやログがいったん記録されたら永続的に残り続け、消すことはできない」という意味(参照:IT用語辞典バイナリ)。インターネットやSNS上に書き込んだ言葉やアップロードした写真は完璧に消すことはできない。そういった特性を、一度入れると消すことができないタトゥーに重ねて表現した言葉がデジタルタトゥーなのだ。

この言葉は、ライフサイエンスベンチャー企業のマネージングディレクターを務めるフアン・エンリケTED Talkの中で取り上げたことによって、世界中に知られるようになったと言われている。このスピーチの中では、データは人間が死んでも残り続けることから、「不死」の状態に近づいていると表現されている。

また、2019年に放送されたNHKのドラマ『デジタル・タトゥー』では、インターネットに疎い弁護士とYouTuberが手を組み、デジタル・タトゥーに苦しむ人たちを助ける姿が描かれており、日本国内でのデジタルタトゥーという言葉の認知度が上がった。

デジタルタトゥーの種類

個人情報

自分自身または他人によってネット上にあげられた個人の名前や住所、電話番号などはデジタルタトゥーになりうる。有名な芸能人やYouTuberの住所がネット上に書き込まれていることがある。こうした情報も完璧に消すことはできないこともあり、家を訪問してしまうファンや取材に押しかける報道担当者も。そのため、引っ越すしかなくなってしまうケースも発生している。

一般の人なら問題ないというわけではない。個人情報がネット上に上がることで、例えば、名前を検索するだけでその人の素行を伺うことができ、時には就職活動や結婚に影響を及ぼすことも考えられる。

誹謗中傷やデマ

誹謗中傷やデマなど本当かわからない情報も一度書き込まれることで、どんどん拡散され、消すことができないタトゥーになっていく。書き込まれた人は、このネガティブな意味がこもったタトゥーを背負って生きていくことになるのだ。

また、書き込んだ側も、書き込みを消したとしてもそのログは残ってしまうため、書き込んだ人としてのタトゥーを背負うことになる。

ニュースでみる、アルバイト先の冷蔵庫に入った動画なんかがこの一例。このタトゥーは社会的批判を浴びることになり、自分自身、そして時には周りの人や企業にも大きな消すことのできないネガティブイメージを植え付けることになる。

犯罪歴・逮捕歴

成人である場合、犯罪を犯すと実名報道されることがあり、デジタルタトゥーになりうる。少し前であれば、テレビや新聞などで情報が拡散されていたため、しばらく経てば忘れ去られ、それでおしまいであった。だが、インターネットでニュースが見れるようになり、犯罪歴や逮捕歴も消すことのできないものとなってしまった。

更生したとしても、名前を検索するだけで過去の過ちについて出てきてしまい、その後の就職や結婚に影響を及ぼす可能性が考えられる。

©iStock.com/BrianAJackson

リベンジポルノ

元恋人や結婚相手によって、過去に撮影した性的動画をネット上にアップロードされてしまうこと。こうした動画は拡散性が高いといわれており、海外にまでそのタトゥーの範囲は広がっていく。被害者の精神的ダメージも大きい。

インターネットやSNSを正しく使うヒント

投稿する前に一旦止まって考える

体にタトゥーを入れるとなったとき、立ち止まって「本当に入れていいのかな」と考える人は多いはず。でも、ネットに情報をアップロードする時に、立ち止まれている人は少ないのではないだろうか。

インターネットやSNSに情報をあげるときにも、必ず一度立ち止まってみて欲しい。「その投稿で、誰かを喜ばせることができるか?」と自分に問いかけてみよう。後から後悔しても、消すことはできないのだから。

▼参考記事はコチラ▼

デジタルデトックスをしてみる

自分の感情や考えをすべてデジタル上に公開したくなるのは、日頃のリアルな世界への向き合い方や周りとのリアルの対話が足りてないからなのではないだろうか。そこで提案したいのがデジタルデトックスだ。デジタルデトックスとは、スマートフォンやPCなどのデジタル要素を排除したリアルだけの時間を過ごすこと。

ただ、日頃デジタルに囲まれている人が、一人でデジタルデトックスをしようとしても、ついついスマートフォンに手が伸びてしまうのが現実。そんな方にオススメしたいのが環境を変えてみること。新鮮な環境でワクワクしている時ならデジタルを手放してみるのも難しくないはず。

▼参考記事はコチラ▼

丁寧な暮らしを意識してみる

デジタルタトゥーを防ぐには、そもそもインターネットやSNSから意識を遠ざけてみること。そして、それ以外の他のことに興味関心を向けてみよう。丁寧に暮らすことを意識して、掃除や運動、趣味に力を入れていけば、自然とデジタルから遠のいていくはず。

丁寧な暮らしをするには、ある5つのことを習慣化するのがいいそう。参考にして、リアルの生活を重視した生活を送ってみて。

▼参考記事はコチラ▼

まとめ

インターネットの発展は私たちの生活に豊かさをもたらした一方、新たな問題を引き起こす原因にもなっている。「一度刻んだら、二度と消すことはできないいんだ」ということをしっかりと頭に入れ、インターネットやSNSを正しく、楽しく、有意義に使っていきたい。

Top image: © iStock.com/metamorworks

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