野生動物の世界を写した「9枚の写真」
ロンドン自然史博物館が主催する自然写真コンテストの世界最高峰「Wildlife Photographer of the Year」が、2015年の受賞作品を発表した。96カ国から42,000点以上の作品が寄せられた。
グランドタイトルに選ばれたのは、赤キツネが北極キツネを狩った瞬間を捉えた写真だった。
01.
グランドタイトル受賞作品
「A tale of two foxes」
救急医療の専門医師でもあるカナダの写真家Don Gutoski氏は、休暇を使って自然写真を撮る。カナダ北部の島にいた彼は、マイナス30℃のツンドラの中で何かを追いかけている赤キツネの姿を発見した。よく見ると、その獲物は白い北極キツネだった。
温暖化の影響もあり、この地域では赤キツネの個体数が増加傾向にあるそうだ。主な捕食対象というわけではなく小動物などを食べて生活しているが、北極キツネもその例外ではないのだとか。
02.
ティーン部門
グランドタイトル受賞作品
「Ruffs on display」
17歳以下の部門でグランドタイトルに選ばれたのは、Ondrej Pelánek氏(14歳)の作品。彼は、夏の家族旅行でノルウェー北部に出かけた際に、白夜の中で戦闘体制になったエリマキシギ(Ruffs)を見た。
「興奮して眠れなかったよ」と話す彼は、父親がテントで寝ている間にも外の動物たちを眺めていたそうだ。
オスのエリマキシギは、縄張りやメスを守るために、近くを徘徊して侵入を図る外敵を威嚇する。
03.
水中写真部門
「A whale of a mouthful」
オーストラリアの写真家Michael AW氏は、全長16メートルにも及ぶニタリクジラが数百リットルの海水とともにイワシの群れを一瞬にして飲み込んだ瞬間を撮影した。
南アフリカ・トランスカイ沖からダイビングして撮った写真だが、光の加減やそのリスクを考えると、いかに貴重な環境下で撮影された作品なのかと驚く。
04.フォトジャーナリスト部門「Broken cats」
Britta Jaschinski氏の作品は、中国・桂林市にある七星公園で撮影されたもの。同氏は"薬漬けにされてキバやツメが抜かれた大きな猫"と説明した。
ショーの間、彼らはスパイク付の鉄パイプでその動きをコントロールされていたそうだ。
自然史博物館のWEBサイトでは、その他様々な作品が部門ごとに閲覧できる。以下にその一部を紹介するが、より多くの写真を見たいという人は直接ページを訪れてみよう。