2017年、世界でもっとも評価された「野生動物」の写真。

もし来世があるなら、「カメラが趣味」とさらりと答える男性を希望する。勝手なイメージだけれど、くたっとしたライダースばかり着ていて、ポケットにはマルボロと安いライター。

Instagramの投稿はいつもハッシュタグ(すべて英語というポイントはもちろん欠かせない)だけで、愛用している一眼レフで撮影した、風景写真がセンス良く並んでいる。そんなアカウントの持ち主に憧れる。

こんな妄想をしてしまうくらいに、写真やカメラとは縁のない人生を歩んできた私だけれど、『Wildlife Photographer of the Year』に並ぶ作品には、一つひとつに動物たちの息遣いを感じて、何度も見入ってしまった。

『Wildlife Photographer of the Year』は、ロンドン自然史博物館が毎年開催している、自然と野生動物だけに絞ったフォトコンテスト。このたび、92ヶ国、5万枚以上のエントリーのなかから、2017年の受賞作品が公開された。

紛れもなく共存しているはずなのに、滅多に彼らの命をリアルに感じられることはない。だからこそ、切り取られたこの一瞬に惹かれるのだと思う。

ここではハイライト(つまりは美味しいとこどり)で、各部門でタイトルを取った作品のみを紹介。

2017
【Wild Life Winner】

Adult awards【Invertebrates / 無脊椎動物】
Photo by Justin Gilligan
Adult awards【Mammals / 哺乳類】
Photo by Tony Wu
Adult awards【Earth's Environments / 海の魔物】
Photo by Laurent Ballesta
Adult awards【Amphibians and Reptiles / 両生類と爬虫類】
Photo by Brian Skerry
Adult awards【Under Water / 深海】
Photo by Anthony Berberian
Young awards【under 11–14 years old 】
Photo by Ashleigh Scully
Adult awards【Black and White / 白黒】
Photo by Eilo Elvinger
Adult awards【Animal Portraits / 動物写真】
Photo by Peter Delaney
Adult awards【Behaviour Birds / 鳥の行動】
Photo by Gerry Pearce
Adult awards【Plants and Fungi / 植物と真菌】
Photo by Dorin Bofan
Adult awards【The Wildlife Photojournalist / 野生動物 報道写真家】
Photo by Aaron Gekosk

【Grand Title Winner】

Photo by Brent Stirton

最優秀賞を受賞したのは、写真家のBrent Stirtonさん。角の密猟と違法な国際取引によって、絶滅寸前のクロサイの現実に迫った一枚が選ばれた。

審査員のRoxさんは、「まるで彫刻のような力強さで、あまりにも悲惨な場面を壮大なものに昇華させた手腕は、最優秀賞にふさわしい。生々しさもあるが迫力もあるからこそ、倒れた巨獣には威厳もある」と、その理由を説明している。

最後に、「写真が趣味」と言える憧れの方々に向けて案内を。次回のエントリーは、12月14日(日)まで。プロ・アマチュア、年齢は一切関係なし。興味があれば、こちらからどうぞ。

Licensed material used with permission by Wildlife Photographer of the Year
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。