急増する乳ガン! その増加の原因は?
乳ガンは日本で今、急増しているガンの一つです。1年間に約4万人もの人が乳ガンと診断されています。 ピンクリボン運動などで正しい知識を広める動きはありますが、乳ガンで亡くなる方は年間1万人以上、この50年間で5倍以上に増えているといわれています。
なぜ乳ガンは増えてきているのでしょうか? 乳ガンの原因と防止法について、医師に聞いてきた話をお伝えします。
乳ガンの原因となる
エストロゲン濃度
乳ガンの原因としては、ほかのガンと同様、遺伝子異常の関与が考えられています。さらに乳ガンが発生したり増大していく過程では、女性ホルモンのエストロゲンが大きな原因となることが知られています。今までに発見された乳ガンの危険因子は、身体の中のエストロゲン濃度を高くすることと関連しているものが多いのです。
1. 月経や出産歴
初潮が低年齢、閉経が遅い、出産をしたことがない、高齢出産、出産歴はあっても授乳をしたことがない
2. 家族歴
近親者が乳ガンや、良性の乳腺疾患にかかったことがある
3. 体格
背が高い、閉経後太った(反対に閉経を迎える前の乳ガンは、肥満はリスクを下げると考えられている)
4. 放射線
マンモグラフィーを短期間に何度も受けること
5. 生活習慣
運動習慣によりリスクが下がる、飲酒によりリスクが上がる、食事習慣の偏り
特に乳ガンと食事との関連については注目されています。
・欧米では乳ガンの発生率が日本より高い
・この50年間で食生活の欧米化が進んでいる
特に乳製品や脂肪や食物繊維の摂取、またイソフラボンを含む大豆製品の摂取などが乳ガンのリスクと関連するのではないかといわれていますが、今のところ確実ではないようです。
乳ガンを防止するために
するべきこと
乳ガン防止に大切なことは、ガンや他の生活習慣病の予防と同様です。
1. バランスの良い食生活
特定の栄養素のサプリメントなどに頼り過ぎないこと
2. 規則正しい生活習慣
3. できるだけストレスを溜めない生活
忙しい毎日のことですから完璧に行うことは誰にとっても非常に難しいことですが、少し食べすぎたら翌日は軽い食事をとる、イライラするな、と思ったらスポーツでストレス解消をする、なるべく深酒はしない、といったことを心がけるだけでも、じゅうぶん乳ガンの確率を下げる可能性があると思います。
■医師からのアドバイス
乳ガンは、早期発見が要です。これらのことを守ったうえで、ある程度の年齢になったら検診は欠かさず受けましょう!
監修:Doctors Me医師
コンテンツ提供元:Doctors Me