乳ガンと闘う母に、息子が「歌」を作った。世界のミュージシャンも動いた!
「ブーブは、逆から読んでもブーブ♪」
そんな歌がいま注目されています。Boobは英語で"おっぱい"という意味。楽曲のアイデアは8歳の少年のものでした。が、参加したのは伝説的バンド、グレイトフル・デッドを筆頭に集まった世界有数のミュージシャンたち。
彼らは、乳ガンと闘う母親に贈るアーチャーくんの歌を、カタチにするために集まったんです。
乳ガンを治療するママに
歌をプレゼント!
歌をプレゼント!
そのほか楽曲に参加したのは、ノエル・ギャラガー、ホージア、フローレンス・アンド・ザ・マシーン、ミルキーチャンス、イマジン・ドラゴンズ、サラ・シルバーマンなどなど…そうそうたるメンバー。
「Upworthy」によれば、アーチャーくんの母親クリスティさん(42歳)は、40歳の時に発覚した乳ガンの治療を終えてから、半年も経たずして再発の診断を受けたそうです。
一度目の治療で乳房を切除しており、5人で開いた家族会議でも重苦しい空気が流れていました。しかし、そんなときにいつも場をなごませてくれたのが息子のアーチャーくんでした。
「ぼく、ガンてバカなんだと思うんだ。なんでか分かる?だって、一度コテンパンにやられてるのに、またやられに帰ってきたんだ」
アーチャーくんが
頭の中でつくった音楽
ある日、父親はCDプレイヤーの中にくしゃくしゃの紙が入っていることに気づきました。よくみると円盤型に切り取られたものだったそう。
「ママのために歌を作ったんだ」
じつはこれ、アーチャーくんが頭のなかで生み出した音楽イメージを再生するために作ったもの。紙製のCDには、「Boob Spelled Backwords Is Boob(ブーブは逆から読んでもブーブ)」と書かれていました。
ラジオ局にサポートが集結
ラジオ局で働いていた父親は、このことを同僚に話しました。すると、番組プロデューサーがバンドを雇ってアーチャーくんが考えた歌詞を楽曲化!それから、出演するアーティストに頼んで楽曲にもっと磨きをかけてもらっていったそう。
そして、噂を聞きつけ力強い味方となってくれたのが「グレイトフル・デッド」でした。
乳ガンの女性のために
「おっぱいプロジェクト」が始動!
「まるで乳ガン患者へと向けた、"We Are The World"のような感じでした」
とクリスティさんの夫マイクさん。
SNSを使い、ハッシュタグ「#boobproject」で活動内容が拡散され、無数のアーティストサポートが開始。やがて動画がつくられ、iTunesで楽曲が販売開始。収益は「BoobProject.org」を通じて「乳ガン研究基金(BCRF)」へと寄付されるようになりました。
クリスティさんの治療も
無事に終了!
彼女から電話連絡を受けたマイクさんは、買い物の途中涙が止まらなくなったそうです。彼は、自身のブログなどを通じて、その想いを人々に伝えています。
「乳ガンは早期発見が大切です。妻もあと1~2年発見が遅れていたらもうここにはいなかったでしょう。みなさんも体の異変に気を配って、異常がないかどうか確認してください」
母親を想うアーチャーくんの気持ちが、父親やミュージシャンを通じて世界中へと広がっていきました。夫婦ふたりともいまだに歌を聞くたび涙が出るそうです。歌詞の中で繰り返し歌われているフレーズが印象的です。
人生になかにある"いいこと"を忘れちゃいけない。キャンディみたいな、人生や、食べることや、楽しいこと。