認知症の母とフォトグラファーの息子から学ぶ、「本当の絆」とは?

多くの場合、自分の性格や考え方、好みを誰よりも知っている両親。だけど、画家でもありフォトグラファーでもある、Tony Lucianiさんの母Eliaさんは、彼の名前すらも覚えていません。一緒に暮らしていたのにもかかわらず…。

認知症を患ったために多くのことを忘れてしまったEliaさん。名前を呼んでもらえる可能性も限りなく減ってしまったTonyさん。だけど、2人の絆は、この病気があったからこそ、より強いものとなっているのかもしれません。

薄れていく「記憶」を
ずっと残る「記録」に

02925346e75374283dad320ce53cd425bcef2873

歳を重ねるごとに、Eliaさんは自分ひとりで生活することが難しくなってしまいました。そのために、Tonyさんはアトリエ兼自宅に彼女を呼び、一緒に暮らすことを提案したのだとか。

認知症の症状が進行してきたのは、ちょうどその頃。ある日、彼がカメラを使っていたところ、Eliaさんがのぞき込むようにして、写真に写ってきたそう。

振り返ってみると、これがTonyさんのプロジェクト「Mamma: In the Meantime」の始まりでした。どんどん薄れていく母親の記憶をカタチにすることで、後でも振り返ることのできる記録にすることに。

Cee108a7a6471f0854c33abda71e567c4557acd76803f4daddd0d82eab6ea5679fd95f398bf7ead67016d3d046acdf09e02fb8a5681f99a606c2246f

Tonyさんの作品は、Eliaさんとの会話の内容を踏まえて、撮影されています。例えば、彼女は幼い頃の思い出は、よく覚えているそうです。

「10分前のことは忘れたとしても、お母さんは、70年、80年前のことはしっかりと覚えているんだ」

と、Tonyさんは「Upworthy」のインタビューに答えています。他にも、数カ国語を話すことができたにもかかわらず、彼女は旅行をしたことがなかったので、世界各地へと飛び立たせるような作品も制作しています。

B057abc3345b097aaf497716b075ee149296875bFc5fafd944f0fad7ca7c82ca96011b9429b30dca

今となっては、EliaさんはTonyさんの名前を忘れてしまうほど、認知症が進行してしまっているとのこと。

でも、それでもです。2人の間には、“言葉”以上の深い絆が築かれているのではないでしょうか。

E088118c26067750f9c070b036adfbb015cea9b3
Reference:Upworthy
Licensed material used with permission by Tony Luciani, YnotPhoto.com
認知症を発症させた母親との日々。それを赤裸々にYouTubeで発信しているのは、息子のJoeyさん。「Mother and Son's Journey w...
James Friedmanさんは、30年以上にわたり母親の写真を撮り続けたフォトグラファー。でもそれは、愛のこもった温かな写真なんかじゃなかった。Pho...
狭い車の中で熱唱する、このイギリス人親子。カーステレオのボリュームをひねり、大音量で歌い続けるのには、ある訳がありました。この車中カラオケは、「父の記憶」...
「最高峰の小豆(あずき)・幻の品種」をいただけると聞き、兵庫県の丹波市へ。どうやら小豆界におけるトップオブトップは「丹波黒さや大納言小豆」らしいのです。さ...
今この瞬間、カメラを持っていれば……って思うこと、ありません? この4枚は、そんな風景を撮影した写真が集まるサイト「FIND/47」にアップされたもの。
2014年世界保健機関(WHO)が発表した男女別の平均寿命ランキングで、スイスは男性2位、女性3位の結果。欧州でも、少子高齢化が進む国のひとつです。高齢者...
いじめなどの苦難を乗り越えながら、娘が男として新たな人生を歩もうとする姿を見て、長い間向き合っていなかった“本当の自分”になろうと決心した母親のErica...
ガイドブックをどれだけ読んでも見つけられないのは、有名な観光地などで実際に生活をしている人々。10年間、旅を続けたフォトグラファーが魅せられたのは、ありが...
家族のみんなの肌の色が違うという理由から、人と違うことを個性だと考えていたフォトグラファーChesterfield Hectorさんは、母親の死を原動力と...
ハッピーエンドを迎えたら、物語も主人公たちの時間もそこで終わり。けれど、もしもストーリーのその先があったなら…。そんな「if」の世界を演じるのは母と娘。デ...
スマートボールは人生そのもの。そんな風に教えてくれたのは、群馬県の四万温泉にいるふじこさん。スマートボール屋さん「柳屋」の名物オーナーです。レトロな空間で...
この写真を見た時に、祖父母と過ごした日々を思い出しました。そして、愛情をもって自分たちの経験や考えを話してくれたことに改めて感謝したい気持ちになったのです...
この動画の主人公95歳の元ピアニストは、認知症を患い介護施設での生活を続けています。「もう一度ピアノを弾かせたい」介護スタッフの働きかけに、イギリス全土か...
思春期の少年には、子どもから大人へと成長する過程で、避けては通れない“通過儀礼”がある。母親との衝突だ。母からの無条件な愛は感じるのだけれど、一方、母とい...
オーストラリアに住むSarah Janeさんは、8歳の息子がいる一児の母親。かつては様々な場所を旅していたのですが、事故により歩くことができなくなってしま...
パッとその一瞬に放つ、光のようなもの。美しいと感じる写真には、光を感じてしまう。ほんのり赤く染まったほほや、シミやそばかすをさらけ出し、初々しさがにじみ出...
ホテルがアタシの人生のすべてだったの。妹の葬儀にだって顔を出さなかった…、そのくらい仕事が大事だったからよ。アンタの父親に初めて会ったのもホテルの宴会場。...
AR(拡張現実)で立体をデザインできる3Dドローイングツールです。
最愛の息子を2年前に亡くしたBecklyさん。辛い時期を支えてくれたパートナーと結婚。その式の日にやってきたのはなんと、息子の心臓を移植して生き長らえてい...
写真家のFarah Hughesが撮影するのは、産後うつになってからも子育てを続ける女性たちのポートレイト。実際に産後うつを経験したFarahが撮影した写...
結婚65周年を迎えた、HaroldさんとRubyさん夫妻。半世紀以上を共に歩んだふたりが記念日に撮った写真からは、幸せが溢れ出ています。
厚労省の発表によれば2012年時点での認知症患者数は、全国でおよそ462万人。2025年には65歳以上の高齢者、5人に1人が認知症になるとの予測がある。こ...
Tricia J. Belstraの愛する息子さんが自殺したのは、今年の8月12日のこと。乗っていた飛行機で声をかけられた名前も知らないCAの男性に、紙ナ...
東京在住でプロのアニメーターのThomas Romainさんが息子のRyunosukeくんと活動する「親子デザイン工房」が世界中で話題に。Ryunosuk...