【実話】世界中が涙。認知症の母を持つ男性がYouTubeで綴るストーリー

認知症を発症させた母親との日々。それを赤裸々にYouTubeで発信しているのは、息子のJoeyさん。「Mother and Son's Journey with Dementia(認知症の母と息子の旅)」というタイトルの動画が、大きな共感を呼んでいる。

心の中が空っぽで
死んだような気がした

Joeyさんの母親であるMollyさんは、まだ66歳。6年前にレビー小体認知症を発症した。それ以来、病状は悪化を辿っている。

アルツハイマーの次に発症数が多いのが、このレビー小体認知症。症状の1つとして、誤認妄想(間違った認識をしてしまうこと)が知られている。つまり、自分の家族の顔が分からなくなったり、家族が誰か知らない人と入れ替わっているという妄想が起きてしまうこともあるのだ。

Mollyさんが息子のことが誰だか分からなくなり、Joeyさんが悲しみに暮れるシーンでは、胸が痛い。

「母が僕の名前を認識できなくなった時、心の中が空っぽになってしまったよ。言葉にして説明するのは難しいけどさ。例えるなら、死んだような気さえしたんだ」 

母の苦しみを
無駄にはしたくない

親が、自分のことを誰だかわからなくなる。それは、子どもにとってもは地獄の苦しみだ。しかし、Joeyさんは、認知症という病気を世界中の人々にもっと知ってもらい、もっと理解してもらうためにこの活動を続けると語っている。

「悲しみに打ちひしがれたけど、気をとりなおして、やり続けることにしたんだ。僕には、『認知症』という病気を世界中に伝える使命があるから。母の苦しみを決して無駄にはしたくないからね」

週に2〜3度のペースで、Joeyさんは、認知症によって変わりゆく母と自分自身を撮影している。「Mother and Son's Journey with Dementia」は、エピソード11まで公開されているが、引き続き、二人の旅は続くようだ。

現在、Joeyさんの元には、温かいメッセージが世界中から届いている。認知症の親を持つ人々からは、励ましの言葉や体験談も多く寄せられ、前向きな会話も生まれている。大きなムーブメントになればいいと願っている。僕も、認知症の母を持つ立場として、この活動をずっと見守っていきたい。 

Licensed material used with permission by Molly and Joey
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。