世界初「ストリートミュージシャン」専門レーベルが誕生
才能があってもチャンスに恵まれない…“路上の原石”のまま埋もれていったストリートミュージシャンがどれだけいるだろう。世界あちこちの路上に、あるいは地下鉄の構内に。
彼らのパフォーマンスを、どうすればもっと多くの人に届けられるだろう。とロシアのあるクリエイティブ・エージェンシーが、世界で初めてとなる試み「ストリートミュージシャン専門の音楽レーベル」を立ち上げました。
立ち止まる、からSNS投稿へ。
未来のスターの新しいサポート法
このレーベル「Sound of Change」がおもしろいのは、限られたミュージシャンや専門家のみが参加するものではなく、私たちのような通りすがりの一般人や、かねてから応援している人たちの協力が不可欠であるという点。
演奏を耳にした通行人が、がんばっている姿やその美声に惹かれて立ち止まる。しばしオーディエンスとなり、それをただ見て聴いているだけでなく、これからはスマホでストリートミュージシャンたちを録画します。
その動画にジオタグ(位置情報)とアーティスト情報(名前やアカウント)を追加し、Instagramにハッシュタグ「#soundofchange」をつけて投稿。
すると、公式ページのMAP上にInstagramの動画がレーベルに追加される仕組み。
この地図上の白いポイントが、ミュージシャンたちの活動拠点。クリックすれば、その街でプレイしている動画がポップアップして、プレイを聴くことができます。
スタジオでレコーディング、
iTunesやSpotifyにアップロードも
レーベルがミュージシャンと直接コンタクトを取り、プロのサウンドディレクターやスタジオとつなげてくれて、レコーディングする機会を設けてくれることも。
さらに、レコーディングされたオリジナル曲は、iTunes、Google Play、Spotify などの音楽ストリーミングサービスにアップロード。
その曲をユーザーが購入することで、ギターケースにお金を投げ入れるように、ミュージシャンたちをサポートする資金源になるという設計。これは考えられている!
ストリートミュージシャンたちは、自らの作品をカタチとして残せるようになり、彼らの今後の活動のための資金にもなるという、好循環がうまくいけば生まるのかもしれませんね。
現時点で約50,000回の曲がダウンロードされ、閲覧者数も17万人に迫る勢い。まだリリースされたばかりのサービスゆえ、ミュージシャンの数自体は多くはありません。
ゆえに……お気に入りのミュージシャンをアップするならば、多くの人の耳目に触れる今がチャンスかも。今まで地元でしか活動できなかったストリートミュージシャンたちが、いつのまにかグローバルで先に知名度を上げる、なんて逆転現象も起きるかも。
未来のスターをサイト上で発掘したり、実際に会いに行くことも。もちろん聴いて楽しむだけでもOKな、ストリート発の音楽を気軽に楽しめるプラットホームにもなりうる可能性を秘めています。
駅前や公園で響く歌声に、ただ通り過ぎるだけですか?それとも立ち止まってプロデューサー気分になってみたりして。