ノーベル文学賞を受賞した「ボブ・ディラン」。…連絡取れず。
ノーベル賞受賞者本人に連絡がとれない!そんなことあるの?って感じがするけど、ミュージシャンである彼を知っている人たちからすると、“らしさ”を感じたり、今回の受賞を快く思っていないのだろうという見方もあるみたい。
13日の発表からこれまで受賞に関する発言を一切行っていない彼に対して、スウェーデン・アカデミーは「静かに待つ」とコメントしている。
ノーベル賞に興味なし?
「Dagens Nyheter」によると、選出に携わったサラ・ダニウス事務局長は、10月13日にディランと近しい関係者へ電話した際、「寝ている」と説明され本人に受賞の旨を伝えられなかったそうだ。彼はツアー中で、ラスベガスで開催されていたコンサートに出演する直前だった。とはいえ、ステージ上で受賞に関する発言があったわけではなかった。パフォーマンス後も観客に声をかけることはなく、その場から立ち去ったという。ずいぶんあっけらかんとしている。
この一件について、彼と親しい歌手のボブ・ニューワースは「彼は言いたがりではないし、受賞の事実自体を認めないだろう」と発言、「The Washington Post」に掲載されている。受賞をポジティブに捉える人も多い一方で、歌と詩は別モノであり、ミュージシャンである彼自身、詩人としての受賞を望んでいないのでは?との見解が一部ある。
答えは…。
授賞式は、12月10日にスウェーデンで行われる予定。事務局長は「来てくれるだろう」とあまり心配していない様子で、会場に来なかった場合の対策も準備しているとのこと。「The Guardian」には、メールで関係者からフレンドリーな返信を受け取っているとの記載もある。
ノーベル賞受賞の連絡が本人につかないなんて、彼のことを知らずに聞くとビックリするニュースかもしれない。いくつかのメディアは、“答えは風に吹かれている(The Answer Is Blowin In The Wind)”と、名曲『風に吹かれて』の歌詞を引用して紹介している。どんな人物か知っている人にとっては、ちょっとだけ頬がゆるむエピソードだ。どんな展開が待っているのか、楽しみだったりもする。