【1日100リットル】大気中の水分から飲み水がつくれる「命の木」が進化中!
「Warka Water(ワルカウォーター)」は、電気を使わずに大気中の霧や雨露を集めて飲み水を確保できる竹製の装置だ。設置や移動が簡単で、低コスト。しかも、動力が要らないため、安全な水が行き届いていない地域での活躍が期待されている。
クラウドファンディングで資金を募った後、2015年にはエチオピア北部のコミュニティへと実際に設置された。これについては、投資紛争解決国際センター (ICSID)が設立した「World Design Impact Prize」でも評価されており、2016年度の受賞を勝ち取っている。写真を見ると仕組みがわかりやすい。
1日に得られる水は
最大100リットル!
最大100リットル!
たったひとつ設置するだけで50〜100リットルの水が得られる。構造はシンプルだ。タワーを覆っているメッシュ状の布に、水分が付着し、ろ過されてタワー中央の容器へと溜まっていく。
設置も移動もカンタン
考案したのは、イタリアの建築家グループ「ARCHITECTURE AND VISION」のArturo Vittori氏。新しいバージョン5.0の建設は、重機が必要なく、大人が6人集まれば4日間ほどで立てられる。1基あたりの製作費用はおよそ1,000ドル(約11万円)。
高さと幅はそれぞれ5.8mほど。サイズの割に軽く、重量は60kg。大半を占める竹の部分なら、大人が4人もいれば持ち上げられる。移動やメンテナンスも楽チンだそう。笠になっている部分には日陰ができるため、休憩所にもなる。
小さな畑もつくれる
上の画像は小型のもので、庭におくだけで野菜が育てられる環境を用意できるかもしれない。そのほか、いくつもの可能性がクラウドファンディングサイト「Generocity」に書かれている。
2019年までに大量生産できるよう準備を進めており、webサイトからは寄付が行える。2014年にインターネットを通じて世界的に話題になったが、計画は着々と進行中のようだ。