その数800通以上!世界すべての国に手紙を書いた8歳の少年

世界中にペンパルが欲しいーー。そんな考えを実現してしまったのが、イギリスのToby Littleくん。書いた手紙は890通、そのうち返信は378通(2016年5月中旬現在)。1年で193ある国連加盟国にはすべて手紙を書いたというのですから、驚きです。

きっかけは思いつき!?

地図の緑の部分が、Tobyくんが手紙を書いて、返信があった国。紫は、手紙を書いたけれど返信のない国。

彼が手紙を書き始めたのは、2013年。「A Letter to New Zealand」という、イギリスとニュージーランドで文通を行っている子どもを通して、ポストに投函された手紙がどのように海外へ送られるかを紹介した本を読んだのがきっかけ。本を読んだ後、彼は「ニュージーランドへ手紙を書いてもいいかな?」とお母さんに質問。「そうね…そう思うわ」と答えるとすぐ「世界にある全部の国に書いてもいい?」とTobyくん。ここからプロジェクトが始まりました。

The Telegraph」によると、最初は友達に送っていただけのものだったそう。それが友達の友達へと広がり、「5通ほどでやめてしまうだろう…」という周囲の予測を大いに裏切る結果に。そこで手紙を送る先をFacebookで募ったところ、3日間で4,000ものメッセージが届いたそうです。

1度に10通書くこともあるというその内容は、どんな人か、どんな場所が好きか、または料理のレシピを送ってくれるかどうかなどをたずねる、簡単なフォーマットなのだそう。

教えてもらったら…
作ります!

送られてきたレシピはちゃんと作ってブログにアップ。一番美味しかったのは、オランダのパンケーキの一種「ポッフェルチェ」(写真)で、口に合わなかったのはフィリピンのヤムイモアイスクリーム「ube」なのだとか。

送った手紙と返信は
すべて公開

すべての手紙はサイト上で地域・国ごとに管理、公開されていて、これまでイギリスのウィリアム王子とキャサリン妃、フランシスコ・ローマ法王や、南極で研究を行うチームからの返信も。

また有名人ばかりではなく、さまざまな国で普通の生活を送る子どもや社会人などにも手紙を送っていて、日本ではこれまで6人が交換しています。写真は東京のNoémieさんへ出したもの。

手紙を通じて世界を知る

世界情勢やその国の文化などを、この手紙のやりとりから実体験しているTobyくん。世界には切手やその日の食事さえも買えない人がいることを知り、災害対策の専門家や、チャリティを行っている人たちにも手紙を書き始めました。

それだけではなく、自分で募金活動もスタート。シェルターやブランケット、ストーブ、調理用品など生活必需品と子ども用のおもちゃを送るというもので、これまでに約47万円以上を集め、約9万円するこのセットをすでに4つ寄付しています。

さらに、これまで送ったお便りと返信をまとめた本『Dear World, How Are You?』を2015年に出版!

「あなたの想像力によって世界の大きさは変わる」

8歳にしてこの言葉、さすがです…。

現在もサイト、Facebookで手紙ボランティアを募集しているので、Tobyくんと手紙でコンタクトをとってみたい!と思った人は、こちらから申し込んでみて。

Reference:The Telegraph
Licensed material used with permission by Writing To The World
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。