「退屈な時間」が子どもにもたらすメリット

時間ができたらタメになることをしよう。と、スケジュール帳とにらめっこしている人は多いかもしれません。でも、“暇してみる”のも良い選択肢。

たとえば、夏休み。いろいろなことを子どもに経験させたいという思いもあるでしょう。けれど、退屈をしっかりと経験させたほうがいいという意見があります。大人が注意したいこともたくさん。

退屈しなければ、
学べないことがある。

The Family Strengthening Network」は、イギリスの児童心理学者、Lyn Fryのコメントを紹介。

「両親としての役割は、子どもが社会に出る準備をさせることです。大人になるということは、自分自身で居場所をつくり、やるべきことを見つけられること。もし、親が子どもたちの余暇を埋めてしまったら、彼らはそれを学べません」。

たとえば詰め込み型の学習は、何かを考えるための材料として一定量の知識を蓄えるメリットがありますが、考える時間が足りなくなるとも言われています。

いろいろな体験をしたい。ちょっとしたスキマ時間にも実用的な経験を。と思うのは当然ですが、一過性の知識になってしまいがちというのは一理ありそう。やらされてる感が出てしまえば尚更。

やるべきことがないからこそ、
自発的な行動を促せる。

BBC」のインタビューで、テレビやビデオが児童にどう影響しているのかを研究しているDr.Teresa Beltoは、こう言いました。

「退屈は内面を刺激します。誰かに話しかけたり、ケーキづくりに挑戦したり、行動を促すものです」。

いまは、いつでもスマホなどで暇つぶしができてしまう時代。それに対して、行動に移すきっかけがめっきり減ってしまっていると「Quotes」。哲学者のBertrand Russellが1930年に書いた著書『The Conquest of Happiness』の一節を紹介しています。

“植物と同じで、子どもたちがよく発達するのは若い時だ。同じ土の上で、出来る限り邪魔しないこと。若いうちに、旅行させすぎたり、いろいろなことに触れさせてはいけない。自分の力で退屈を打ち破れないまま、成長してしまうだろう”。

創造力・行動力
どちらもUPする?

これまでいくつもの調査で、その価値が議論されてきましたが、「Fast Company」には研究者のこんな説明が。

「“のりもの”と聞いた時、きっと最初に思い浮かぶのは車でしょう。でも、もし退屈なら、もっと多様な答えが思い浮かぶんです。ラクダとかね。

しなければいけないことがない状態は、幸せや興奮と同じような感覚になります。だから、その結果として現れた行動には、より意味や面白みが感じられるんです。いまの状況に対して、何かが足りないと思っているからこそ、探さなければという冒険心を掻き立てるのです」。

どうしていいのかわからなくなくほど思いっきり退屈を感じることもあります。だけど、それが必ずしも悪いことというわけではなさそうです。むしろ、新しい発想へと繋がるチャンスとも捉えられますよね。自分にとっても、誰かにとっても。

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