ストイックなバレエダンサーに学ぶ、人生で大事なこと。
舞台の上で、美しく舞い踊るバレエダンサーたち。その美しさの裏には、並々ならぬ努力があることは、多くの人の知るところです。
厳しい練習や競争、ケガの絶えない生活、一流になるまでの少ない給料にも負けずに、幼い頃から多くのものを犠牲にし、訓練を積んできたアスリート。そんなバレエダンサーたちは、言わば大人の社会を早くから経験してきたようなもの。バレエを通して多くのことを学んでいる彼らは「生き方上手」になっていると「Elite Daily」のLauren Martinさんは語ります。
大好きなもののために
犠牲を払うことに慣れている。
本気でダンサーを志すなら、足が痛くなるたびに踊るのをやめるわけにはいきません。血が出てるからって踊るのをやめちゃったら、今の痛みよりももっと辛い結果が待ってるってわかっているんです。
バレエの経験者は、自分の欲しいもののために犠牲を払うことの重要性を知っているもの。恋愛とか友情とか、他のことで人生の岐路に立ったときも、その経験が生きてくるはず。
夢に向かって
努力を惜しまず、進み続ける。
バレエをやってる人って、忍耐力が強いんです。良いダンサーは、文句を言わず自分のやるべきことに一心に取り組むもの。
自分のやりたいことがわからないまま大人になる人もいますが、バレエダンサーは幼い頃から自分の人生の目標は決まってるのです。バレエに恋してしまったのだから、残りの人生はプロとして踊るっていう夢のために、惜しまず使うのです。
苦しいとき、笑顔でいるのも
お手のもの。
バレエって本当はものすごく難しいのに、軽々やっているように見えるかもしれません。
アスリートが、体の痛みを表に出すことを許されないのがバレエ。だからこそ、ダンサーたちは痛みのなかでも笑顔でいることを心得ているのです。
痛みを隠すだけじゃなくて、穏やかに見せたり、楽々とこなしているように見せなきゃいけないんです。
お金に振り回されることもない。
バレエダンサーを志した時点で、お金のことは諦めていると言ってもいいかもしれません。
ダンサーはみんな幼い頃から「夢は夢、お金はお金」と、別問題っていうことを学んできています。夢のために必死に練習しても、その分、お給料が入ってくるわけじゃないのも承知の上。
ダンサーが考える優先順位は、ちょっと独特かもしれません。舞台の上での「一瞬」を何よりも大切にしているのです。
他の人のほうが注目を浴びるのも
当たり前だと思ってる。
どんなものでも、スポットライトが当たるときや、場所があるもの。
ダンサーは、いつでもフロントのセンターにいることはできないってこともわかっています。小さいときから失敗も経験済みだし、団体行動を経験しながら育ってきたから、舞台は分け合うものだってことも知っています。
失敗で夢を諦めるんじゃなくて、もっと努力して、笑顔を絶やさないようにするのです。
いつか夢は終わるものだと、わかってる。
バレエダンサーが必死に練習しているのは、全力を尽くしてつくりあげる芸術のためですが、諦めることが必要な芸術でもあります。
ダンサーたちは、自分のキャリアの終わりについて、厳しい決断をしなければならないときがあります。こんなにも厳しくて、困難で、厳しいスポーツをやっていれば、どのプレイヤーだっていつかは終わりを迎えるもの。
自分の本能が、大好きなバレエを続けるのは無理だと告げたら、今までずっと重ねてきた努力を、すべて手放さなければなりません。夢を諦めるというのは、夢を追うために努力するよりも、ずっと辛い決断なのです。