貧しい人生を経験したからこそできた、ロボットとのダンス。
いつだって新しい知識や考え方を教えてくれる「TED Talks」。先日、ダンサーHuang Yiさんは、その場でパフォーマンスを行いました。
「Ideas Worth Spreading」という、アイデアで価値観を広げる目的もあるカンファレンス。登壇したことを考えると、彼のダンスには、何か得るものがあるのかもしれません。
ここでは、多くの人から注目され始めた頃の動画の一部を紹介します。
ロボットと共存する
「未来社会」
Huang Yiさんは、KUKA社のロボットとダンスをするパフォーマー。その様子は、息がピッタリと合っていて、まさに2人のデュエットダンスを見ているような印象です。未来では、このように人間とロボットが手を取りながら、生活していくのかもしれません。
でも、なぜ彼はパフォーマンスを始めることしたのでしょうか。
ロボットになるために、
一度は感情を捨てた。
Huang Yiさんは、台湾の裕福な家庭に生まれたそう。だけど、両親が投資に失敗したことを機に、貧しい暮らしを経験することに。
自殺を試みようとする両親。彼らのために、なるべく良い子になろうと、「怒り」や「悲しみ」の感情を切り離しました。誰にでも優しいロボットのようになるために──。
成長するにつれ、ダンスに興味がでてきたHuang Yiさん。いつしか、「ロボットと踊りたい」と考えるようになったのだとか。
そして、KUKA社から産業用ロボットを借りることに成功し、ついにデビュー。今では、自分でプログラミングをして、振り付けを考えているようです。
そこで、彼はこう言っています。
「ダンスの相手になるロボットは、自分そのものです。まるで鏡に映っているような。多分、感情を表現する方法を見つけられたのでしょう」