「彼らは、被写体としてとても美しい」。ドアマンの魅力とは
イギリスやアメリカで活躍するフォトグラファーのSam Golanskiさんは、一風変わった写真を撮っている。それは、ニューヨークのドアマン。
昔ながらの変わらぬスタイルの制服でリラックスした笑顔を向けるドアマン、真面目な表情でカメラを見つめるドアマン。彼らは、じつに様々な表情を見せている。
Golanskiさんは、なぜ彼らを撮ろうと思ったのだろうか。
「ドアマンって
かなり特殊な仕事だろう?」
「数年前に初めてNYに来たとき、まだ誰も撮ったことがないような、ユニークなものを撮りたいと思ったんだ。
そこで、パーク通りのアパートメントで働いているドアマンに注目した。とても特殊な仕事だし、もっと注目されるべきだってね」
「彼らの姿は
被写体としてすごく魅力的だ」
「ドアマンの制服は昔ながらのものが多くて、何十年も変わっていないケースがある。僕もいろいろな写真を撮っているけど、彼らは被写体としてとても魅力的なビジュアルに映ったんだ。
ちなみに、一番美しいと思ったのはトランプタワーで働いているドアマンだった。写真は撮らせてくれなかったけどね。次こそは、って思っているよ。
彼らは、20~30代からその仕事に就き、ときには60代まで同じホテルに勤めることもある。
つまり彼らは、ニューヨークの歴史をずっと見つめてきたんだ。NYに住む人々のことも、誰よりもよく知っているしね」
NYのドアマンは、様々なバックグラウンドを持っている。アメリカで育った人もいれば、移民として移り住んできた人もいる。
しかし彼らは、同じようにNYの街に立ち、NYの街と人を、見つめ続けてきた。
「彼らと話してみると、仕事というのは人生そのものだ、ということがよくわかるんだ」
今日もドアマンたちは、NYの街に立ち続けている。
Licensed material used with permission by Sam Golanski