毎晩、ぐっすり眠れるようになる「10のヒント」
「睡眠時間が短い」あるいは「睡眠の質が低い」と悩んでいるあなた。実際、アメリカでは5〜7千万人の人が慢性的な睡眠障害をかかえていて、体調や寿命に悪影響を及ぼしていると言われています。
ぐっすりと眠るためには、日常のストレスや不安を取り除き、緊張状態から抜け出すのがひとつの方法ですが、具体的にどうすべきでしょうか?
「Inc.」の人気ライター、Jeff Haden氏が10のヒントをくれました。
01.
懸案事項をすべて書き出して
頭の中から追い出そう
『Getting Things Done』の著者、David Allen氏が以前こう話してくれました。
「たいていの人は、精神力を使って物事を捉えるんだ。つまり、それが『重要かどうか』は、感情によって決まるということ。どんな人でも、とりあえず座って懸案事項をリスト化するようにと言うと、少し気が楽になるんだ。紙に書き出すと、問題との関わり方が見えてくる。物事が客観的に見られるし、想像力や直感力をもって対処することだってできるようになる」
実際に試してみると、自分が思っていたほど状況が悪くないことに気づき、きっと安心するはず。そして、事態をより良くしていく方法が見えてくるでしょう。なぜなら、あなたはもはや「受け身」ではなくなり、自分から問題と向き合っていけるようになるからです。
その次は、ほんの少しステップアップして「覚えておくべきこと」を書き出してみましょう。そうすれば忘れる心配がなくなります。
02.
「緊急のお知らせ」だけを
受け取るシステム作り
仕事でもプライベートでも、責任が重くなるにつれて心配事も増えていきます。懸案事項のリストは際限なくつづき、夜も神経を尖らせてしまうことがあるでしょう。常にメールボックスをチェックしたり、状況の確認をするために電話をしたり…。「何が起こるかわからない」という不安のせいで、おかしくなるわけです。
そんなときは、わからないことを心配するのはやめて「わかる」ようなシステムを作ってしまえばいいのです。何をもって「緊急事態」とするのか(あるいはしないのか)を決めておきましょう。
たとえば、私の友人は従業員1,200人を抱える製造工場を運営しています。彼は「緊急用」の携帯電話を持ち歩き、有事の際には、その「緊急用」の携帯にのみ電話かメールで連絡が来る、という仕組みです。これにより、寝るときは普段使っている電話は電源をオフにしてぐっすり眠ることができるのです。
夜間に電話が鳴れば、それは確実に「緊急事態」。わざわざ確認する必要もないのです。
自分に「何が通知されるべきか」をしっかり定め、それを確実に知るためのシステムを作りましょう。そうすれば、もっとぐっすりと眠れるはず。
03.
自分の力でどうにもならない
ことに気を揉むのはやめよう
自分ではどうしようもできないこと。ある人にとっては「政治」かも知れないし、「家族」や「気候の変化」かも知れません。
気にせず、自分にできることからやりましょう。とりあえず投票へ行く。話を聞いてあげる。リサイクルをしてCO2の排出量を削減する、など…。
他の人に働きかけるのではなく、“自分が”やるのです。
04.
ウワサ話に
乗っかるのはやめよう
ウワサ話に夢中になるのはやめて、誰かを助けたり、元気付けたりしましょう。職場の派閥争いなんかにも巻き込まれないように。きっと最後にはひどい目に遭います。
ぐっすり眠るためには、不要なストレスを回避するべきです。
05.
批判されても引きずらず
感謝の気持ちを
たとえそれが批判であれ、フィードバックをくれるということは、少なくともその人はあなたの製品やサービス、仕事、人生を「もっと良くしてもらいたい」と思っているということです。
本当に恐るべきなのは、自分のことを誰ひとり気にかけてくれないという状況。
批判は、改善するチャンスを与えてくれるものです。素直に受け入れるようにしましょう。
06.
他人の言動に
一喜一憂するのはやめよう
私たちはたいてい、他人のせいでなく「自分のせい」で失敗するのです(私だけでしょうか?)
他人の行動はコントロールできません。あなたがコントロールできるのは「自分がどう行動するのか」だけなのです。
07.
意思決定の「数」を減らして
後から心配する手間を省こう
事態をうまく対処する準備が整っていれば、客観的でいられるし「間違った判断をしたのではないか」と戦々恐々とする必要もなくなります。たとえば、
・イレギュラーな要望もあらかじめ考慮しながら料金表をつくる
・お客さんからの苦情を想定しながらガイドラインを制定する
・出勤率やパフォーマンスといった、客観的に評価可能な就業規則をつくる
・子どもに聞かれる前に「してもいいこと」を決めておく
など、自分が手こずっている状況に対して、事態が悪化する前に「何をするのか」を決めるようにしましょう。
そうすればもっといい決断ができるし、不安を解消することができるはず。後悔の数も今より減らせるかも知れません。
08.
締め切りを設定しておけば
作業は自動的に終わる
あなたは自分のことを「24時間フル稼働のやり手」だと思っているかも知れませんが、そんなことは不可能です。どれぐらいで終業するのか決めておきましょう。
罪悪感が残る?それならば…
09.
翌日の予定を立てて
心の余裕を持っておこう
翌日の朝、起きてからまず最初に何をする必要があるのか、書き出しておきましょう。
どんな仕事が残っているのかを把握できていれば、ゆっくり休めるはず。
10.
自分がどれだけ恵まれているか
考えてみよう
毎晩、電気を消して眠る前に、ほんの少しだけ時間を取ってみましょう。
「自分になくて他人にはあるもの」で悩むのはやめにして「自分が何を持っているのか」を考えるのです。
私たちは、自分がいかに多くのものを持っていて、それらに感謝すべきなのかを忘れがちです。人生が素晴らしいものだと気づけば、もっと豊かな気持ちになりますよね。それこそが最高のスリープエイドなのです。