奈良県で作られている、ボタンの形をしていない「貝ボタン」。

貝ボタンと言ったら、平たくて丸い洋服についているボタンを思い浮かべますよね?

でも、私の持っている貝ボタンは、いわゆるボタンの形をしていません。全体的に細長く、ところどころ丸みもあって、ヒトの形を模しているように見えます。

これは、奈良県の〈信夫貝釦製作所〉で作られたもので、親友からの贈り物です。

琵琶湖の貝を仕入れて、貝ボタンに加工して販売しているのですが、様々な形を作っていて、このほかに、花や昆虫の形などもあるようです。

天然の貝をくり抜いて、多くの手作業を経て加工されていくので、ひとつとして同じものがありません。そんな中から、選んで贈ってくれた相手のことを想えるところに、魅力を感じています。

娘が組んでくれた紐をとおして、オリジナルのミサンガとして首からさげたり、手首に巻いたりして、いつも身につけています。

たにだあやこ/飲食店 店主
京都の真ん中のすこしはずれ、商店街の小さな店で、ごはんと時間と居心地をつくる仕事をしています。

Photo by 元家健吾

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