奈良県の小さな村。この場所に「とんでもないサウナ」作ってます

サウナに行けずウズウズ。我慢だ。

今、世のサウナーにできることは、「サウナマーケット」を通じた(無理のない範囲内での)サウナ施設の支援。そして、コロナ禍が一段落したときに訪れたい全国各地の名サウナに思いを馳せること。

う〜ん、自分の場合は色々あるけど、特にココ。

奈良県奥大和地方
山添村の里山のふもと

©ume, yamazoe

約80%が山林で、農林業が主産業の人口約3500人の農村。

つい先日、すぐ裏に山を背負いながら小高い集落の一番上に建つ、築100年以上の家が、“ちょっと不自由なホテル”に生まれ変わった。

「ume, yamazoe」

1日3組限定のホテル。

©ume, yamazoe

“ちょっと不自由”の意図はこうだ。

「モノや情報が十分に揃っている今、“ないもの”があることに気が付く喜びを感じてほしい」

近くにはコンビニなんてない。スマホの電波も途切れ、辿り着くには息を切らして長い坂道を登らなきゃいけない。そんな場所。

しかし、訪れた誰もが「こんな景色を独り占めできるなんて……」と息をのむ。そんな場所。

©ume, yamazoe
©ume, yamazoe
©ume, yamazoe
©ume, yamazoe

空に浮かぶような宿の
「瞑想・和サウナ」「雲海外気浴」

©ume, sauna
©ume, sauna

お目当てのサウナは、ホテルの敷地内に今まさに作られている。

竹林に囲まれた自然と一体になれるサウナ小屋、その名も「ume, sauna」。

ホテル名でもある「ume,」は“うまれ、めざめる”という意。サウナ自体も同じ想いを感じてもらえるよう「竹から宿った生命(火)で、めざめる」をコンセプトに設計された。

火入れには、山添村に大量に生えてしまっている竹を活用。室内に心地いい和の香りを充満させることはもちろん、竹害問題の解決をも狙うという。

©ume, sauna

瞑想に近い感覚を体験できるよう、室内にはあえて目線の高さに窓を設けない。ロウリュに使用するのは、山添村の名産「大和茶」。

アツアツのサウナ室から出たあとは、山添村の景色(タイミング次第では雲海も!)を眺めながらの水風呂、外気浴。想像しただけでととのう……。

そうだ。

以前にフィンランド、ヌークシオ国立公園内のサウナを体験したことがある。感激したのは“無音の外気浴”だった。

浴槽に注がれる湯の音や人が出入りする音、話し声。いつもなら自然と耳に入ってくるノイズが一切ない。静寂のなか、横になって目を閉じたことが、えらく新鮮で心地よかった。

もしかすると、ここ「ume, sauna」でなら——。勝手な期待は膨らむばかり。

©ume, yamazoe

「サウナ、水風呂、外気浴でととのった〜」
だけじゃない

©ume, yamazoe

もっとも、仕掛け人は、このプロジェクトを「ととのった〜!」で終わらせるつもりはない。

奈良県生まれ、山添村在住の梅守志歩さんはいう。

「服を脱いでひとりの人間になると、仕事や年齢、障害や病気の有無は関係なく、みんながフラットになれる。この場所こそが、サウナが地域にある役割、あるべき姿だと思います。

宿泊目的で来る人。サウナ目的で来る人。何も目的なく来る人。いろいろな人たちが、ume,を知り、山添村を好きになる。サウナがあることで、今まで知らなかった町を知るきっかけになる。

サウナがコミュニケーションツールになり、お客さんだけではなく山添村の人にとっても大切な場所になるよう、地域に根づくサウナを目指していきます」

©ume, yamazoe
©ume, yamazoe

提供される料理は、村の名産品をふんだんに使った、ここでしか食べられないもの。このエリアの土でしか真っ赤な色に育たない「片平あかね」という伝統野菜もそのひとつ。

©ume, yamazoe

サウナ建設のプロジェクトは、「CAMPFIRE」でクラウドファンディングを実施中。すでに目標金額を達成し、建設はスタートしているが、4月25日いっぱいまでは引き続き支援を募っている。かなりお得なリターンがあるので、サウナーならチェックしておいて損はない。

そうそう、監修は野田クラクションべべーさん。長野県の野尻湖に本格フィンランド式薪サウナ「The Sauna」を作った人物で、サウナーにはおなじみ。

「ume, sauna」

コロナ禍が一段落したら、絶対に行きたいサウナ。

ume, yamazoe

住所:奈良県山辺郡山添村片平452
WEB:https://www.ume-yamazoe.com/

Top image: © ume, yamazoe
All photo by NISHIOKA KIYOSHI